Go to contents

青年へのばらまき対策、結局青年の借金として帰ってくる

青年へのばらまき対策、結局青年の借金として帰ってくる

Posted August. 28, 2021 08:18,   

Updated August. 28, 2021 08:18

한국어

与党「共に民主党」と政府が低所得青年に家賃を支援し、授業料半額支援対象を中産層に拡大するなど、20兆ウォン規模の「青年特別対策」を一昨日確定して発表した。今年6月、青年向け賃貸住宅の追加供給案を皮切りに、政府与党がこれまで3回発表してきた青年対策を総合し、計87件の支援策として打ち出したのだ。

政府与党はまず、来年上半期中に無住宅青年15万2000人に家賃20万ウォンを最大1年間支援し、20万ウォンの家賃の無利息融資制度も新設することにした。青年を雇った中小企業には1人当たり年間960万ウォンを支援するが、これを通じて14万人の就職を支援するという。コロナ禍でキャリア職の採用が増えたことで就職の機会が減り、住宅価格の保証金の負担のため、結婚する気にもなれない若者らの困難を察する政策は必要だ。しかし、87件もの支援策を見ると、一回限りの現金支援事業が相当あり、青年世代の困難を根本的に解決できるかどうか疑問だ。

政府与党はまず、若者世代間の格差を解消するとして、授業料半額支援の対象を4人家族基準で月所得が975万ウォンの中産層にまで拡大することにした。限られた財源を考慮すれば、政府支援は脆弱階層に集中するのが効率的なのに、その対象を大幅に拡大したのはポピュリズムの性格が濃い。軍将兵の除隊時に1000万ウォンのまとまった金づくりを支援し、「コロナブルー」に疲れた青年に月20万ウォン水準の心理相談を提供する「心の健康バウチャー」を新設するというのも人気取りという指摘が多い。

青年たちの生活を根本的に改善するためには、何よりも良い働き口を多く作らなければならない。中小企業に青年雇用1人当たり年間最大960万ウォンの人件費を支援する「青年雇用跳躍奨励金」などは過去にも似たような制度があったが、これといった効果はなかった。大学定員枠規制などを緩和し、先端産業分野に若者が就職できる機会を広げるなどのより根本的な対策を急がなければならない。

政府は青年特別対策予算20兆ウォンを含め、来年、史上初めて600兆ウォンを超えるスーパー予算を編成した。このため、国の借金は来年1000兆ウォン以上に増えることになる。これはそのほとんどが未来世代の負担になる。若者らが、後々まで返済しなければならない借金で、切迫していない階層にまで恩着せがましく振舞うのは無責任なことだ。