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総選挙での与野党の無謀なインフラ公約はすべて取り除くべきだ

総選挙での与野党の無謀なインフラ公約はすべて取り除くべきだ

Posted April. 13, 2024 08:36,   

Updated April. 13, 2024 08:36

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第22代総選挙の与野党当選者が選挙期間中に打ち出したインフラ公約を履行するためには少なくとも278兆ウォンがかかることが分かった。質問に答えた当選者の公約を集計しただけでも、政府の今年度予算の40%にもなる膨大な財源を必要とする内容だった。いくらかかるか不確実だったり、回答しなかった当選者の公約を合わせれば、所要額はさらに増える見通しだ。ほら吹きの約束が毎回繰り返され、総選挙公約に対する有権者の信頼は墜落している。

東亜(トンア)日報の取材チームとマニフェスト実践本部が、当選者たちに対し主要公約と財源調達策について質問したところ、166人が答えた。回答者たちの5大主要公約のうち73%は、交通インフラ拡充などのインフラ事業と関連した公約だった。財政が必要なインフラ公約10件のうち6件は、最初から費用の計算が不可能だった。

政府が推進する広域急行鉄道(GTX)と関連して、自分の選挙区まで路線を延長したり、経由支線を作ったり、停車駅を新設すると公約した当選者だけで15人だった。公約一つ当たり1兆ウォン以上がかかる。実現可能性が疑わしい建設・土木公約は、その他にも数え切れない。京畿道(キョンギド)には自分の選挙区に「第3のロッテワールド」「第2のエバーランド」を誘致、造成するという約束をした当選者もいたが、該当会社は全く計画を立てたことがないという。

当選者らが、無理して出した公約を実行に移す場合、借金に押された政府や地方自治体の財政に大きな負担になるのは必至だ。関連予算が供給され、通貨量が増えれば、物価を再び刺激する可能性も大きい。2ヵ月連続で3%を超えた物価のため、韓国銀行・金融通貨委員会は昨日、基準金利を年3.5%に据え置いた。景気活性化のために必要な基準金利引き下げの予想時点は、引き続き先送りされている。長引く金利高の苦痛は結局、融資の借金に苦しむ庶民と小規模事業者に回ることになる。

与野党の執行部が打ち出した開発公約だけでも、数十~数百兆ウォンの無謀な支出が予告されている。鉄道の地下化、療養病院の看病費の給与化などは与野党がすべて約束し、いかなる形であれ金が供給されるだろう。大統領選挙・地方選挙とは異なり、総選挙候補は公約財源調達方法を明らかにしなくても良い選挙法の副作用が大きくなっている。その間、国内総生産(GDP)比国家債務の割合は昨年、史上初めて50%を超えた。実益もなく予算だけがかかる「後先考えない」公約から玉と石とを選り分け、新しい国会発足前に不要な公約は果敢に取り除く必要がある。