文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、韓中日首脳会議に出席するために23日に2日間の日程で中国を訪問する。文氏は今回の訪中期間に、習近平国家主席、安倍晋三首相と首脳会談を行う予定だ。訪中の結果によって、年末の韓半島情勢はもとより来年の外交政策の方向に少なからぬ影響があると予想される。
●GSOMIA、「来年3月末」暫定デッドラインを定めた大統領府
最も関心を集めるのは、昨年9月以来15ヵ月ぶりに正式に対座する韓日首脳会談の内容だ。文氏と安倍氏は24日、中国の成都で会い、輸出管理の厳格化措置、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)問題などを話し合う予定だ。会談を控えて先週、日本が電撃的にレジストに対する輸出管理を緩和したが、大統領府の内部は、「この程度ではGSOMIAの継続と対等交換できない」というムードが強い。
米国の強い要請などにより、GSOMIAを条件付きで延長したが、大統領府は暫定的に来年3月までをGSOMIA継続の「デッドライン」に定めたという。大統領府関係者は、「(日本の輸出管理の厳格化が始まった)今年7月以前の状態に戻すことが目標だ」とし、「GSOMIAの条件付き延長を長く引っ張ることはできないため、来年3月までに日本の顕著な措置が出てくることを望んでいる」と述べた。韓日対立の契機となった元徴用工問題はひとまず置き、日本の輸出管理の厳格化措置の撤回と韓国のGSOMIA延長を対等交換しようということだ。
ある外交筋は、「先月のGSOMIAの条件付き延長の決定前から稼動した外交部と日本外務省の高位級ラインで効率的に様々な議論が交わされている」とし、「今回の首脳会談で顕著な結果が出なくても、首脳間に意見の接近があれば、年末に追加措置が取られる可能性もある」と伝えた。
● 「限韓令」と習主席の訪韓も決着がつくか
韓中首脳会談の議論のテーブルに上る主題も重量がある。文氏は23日午前、訪中初日に習氏と会う。両首脳が会うのは、6月の大阪での主要20ヵ国・地域(G20)首脳会議以来6ヵ月ぶり。大統領府は、「非核化など北朝鮮問題だけでなく、韓中間の懸案も議論されるだろう」と説明した。
韓中の外交専門家らは、高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)配備問題で触発された「限韓令」など中国の報復措置の解除の契機になる習氏の訪韓が今回の首脳会談で決まるか注目している。文氏は5日、中国の王毅・国務委員兼外相に会って、「習主席の国賓訪問が来年早期に実現されることを期待する」と述べた。習氏の訪韓は、朴槿恵(パク・クンヘ)政権時代の2014年7月が最後。
来年度の対外経済展望が不確かな状況で、大統領府は両国関係を正常化させ、経済指標の改善の踏み台にするという計画だ。政府関係者は、「今年、経済指標が悪化したのは、中国のTHAAD報復措置が続く状況で、米中貿易の対立や日本の輸出管理厳格化措置などがあったため」とし、「来年、大衆文化はもとより観光などの分野で韓中関係が正常化するなら、対外経済にかなりのプラスになるだろう」と話した。
韓相準 alwaysj@donga.com