文大統領は24日、全羅北道茂朱郡(チョンラプクト・ムジュグン)で開かれた世界テコンドー選手権大会開幕式の祝辞で、「1991年に初めて南北統一チームを構成して最高の成績を収めた世界卓球選手権大会と世界青少年サッカー大会の栄光をまた見たい」と述べた。
そして、「南北選手団の同時入場で世界の人々の拍手喝采を受けた2000年のシドニー五輪の感動も再び味わいたい」とし、「平昌五輪に北朝鮮応援団も参加して南北和解の転機にすれば良いだろう。大韓民国政府も必要な努力をする」と強調した。
開幕式には、北朝鮮のテコンドー演武団が2007年以来10年ぶりに訪韓し、演武を披露した。新政権発足後初めての南北スポーツ交流行事として韓国で開かれた世界テコンドー連盟大会で、北朝鮮が主軸の国際テコンドー連盟が演武を披露したのは初めて。文大統領は開幕式に先立ち、テコンドー演武団と共に訪韓した張雄(チャン・ウン)北朝鮮IOC(国際オリンピック委員会)委員に会って握手を交した。
文大統領は、「敵対国だった米国と中国が『ピンポン外交』で平和を成し遂げた」とし、「茂朱で新羅と百済が一つになったように、今日ここで南北が一つになり、世界が一つになることを願う」と述べた。
しかし、北朝鮮は文大統領の提案に難色を示した。張委員は開幕式の直後に開かれた晩餐会に参加する前、チャネルAの記者に対して、「スポーツの上に政治がある」とし、「政治的環境が解決されなければならない」との考えを示した。南北統一チームの構成など南北スポーツ交流のためには「5・24措置」など対北制裁が先に解除されなければならないということだ。
さらに張委員は、文大統領が言及したピンポン外交を取り上げ、「ピンポン外交が中米関係を改善したというが、政治的地盤が固まったため」とし、「政治に五輪のようなものを引っ張り出してはならない」と強調した。
문병기 weappon@donga.com · 이종석기자 ムン・ビョンギ記者 wing@donga.com