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地方自治体、選挙費用と地方議員の有給制導入で財政悪化

地方自治体、選挙費用と地方議員の有給制導入で財政悪化

Posted January. 20, 2006 04:53,   

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昨年6月、蔚山(ウルサン)の現代(ヒョンデ)自動車の労使は、北区蓮岩洞(ブクグ・ヨンアムドン)一帯の約2700坪の土地に08年をめどに総合福祉館の建設を始め、それを市に寄贈することにした。計画通りなら、今ごろ、立地の掘り起こし工事が真っ最中でなければならないが、着工もできずにいる。区役所が進入道路を先に開設すると約束したのに、20億ウォンの予算を確保できなかったためだ。

北区役所の関係者は、「当初、今年の自体事業の予算で計300億ウォンを計画したが、55億ウォンだけが割り当てられた。地方選挙費用に地方議員の報酬まで負担しなければならないため、福祉館など新規事業の推進は考えられない」と述べた。

全羅南道(チョンラナムド)地域22の市郡区のうち、財政自立度が8.2%と一番低い康津郡(カンジングン)は今年、馬良面(マランミョン)に老人福祉会館を建てる計画だったが、必要予算8億4000万ウォンのうち4億ウォンが確保できなかったため、まだ着工時期を決められずにいる。

地方選挙の費用を調達するのがさらに急務であったからだ。郡は補正予算で事業費を賄う方策を検討している。

5月31日に実施される第4回地方選挙の費用と地方議員の有給制のため、全国の地方自治体の財政が悪化している。財政が脆弱な自治体は住民福祉予算を減らすしかないほどだ。全国市道知事協議会(会長=李明博ソウル市長)によると、自治体が負担する地方選挙の費用は6226億ウォンと推定される。02年の選挙費(1965億ウォン)の3倍を越す。

これは選挙費の補填範囲を拡大することにした昨年6月改正の公職選挙法のせいだ。以前は有効投票数の15%以上を得票した候補に限って費用の全額を補填したが、法の改正で、今回からは10%以上の得票者にも半分を補填しなければならない。

選挙費の補填費用は02年の644億ウォンから今年は3545億ウォンへ5.5倍増える見通しだ。選挙を実施する上で必要な基本行政費用は1320億ウォンから2681億ウォンへ2倍ぐらい増加するものと見られる。

しかし、各自治体は昨年12月29日立法予告された地方自治法施行令に新しく導入された地方議員の有給化を、さらに負担に思っている。選挙費用は4年に一度かかるが、議員の給料は毎年の予算に反映しなければならないからだ。

政府案どおり施行令が改正されて、議員の報酬を副団体長の報酬の上限枠内で自律化した場合、全国的に年間1951億ウォンがさらに必要になる。このような理由で、財政自立度の低い地域は、「選挙をし、議員の給料を支払うと、地域を運営するお金がない」と不満を募らせている。

忠北(チュンブク)大学の姜瑩基(カン・ヒョンギ、行政学科、韓国地方自治学会顧問)教授は、「国の事務の選挙業務を地方に渡して関連予算と報酬を負担させるのは、地方の財政能力を考慮しない無責任な行政だ」と指摘した。

これに対して行政自治部の全泰憲(チョン・テホン)自治制度チーム長は、「早ければ来月初め、地方議員の有給制施行令が公布されると見られる。議員の有給制は自治体の議員が要求したことで、政府が介入するのは適切でない」と述べた。



straw825@donga.com raks@donga.com