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窮地の北朝鮮「最後のカード」を出すか

Posted August. 19, 2006 03:02,   

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▲北朝鮮の最後のゲーム〓政府当局者は18日、北朝鮮が核実験を強行するかどうかについて、「核実験の能力を備えており、論理的にも可能だと考える」と述べた。論理的に可能だというのは、△核保有宣言、△プルトニウムとウランを利用した核物質追加抽出の完了、△核を兵器化できるミサイル実験の実施など、一連の危機の高まりの流れを見ると、残されたカードは核実験だけということだ。

実際北朝鮮は先月5日にミサイルを発射し「武力示威」をしたが、米国は対話に乗り出すどころか、国連安全保障理事会の決議案を採択させ、北朝鮮への圧迫を主導している。

北朝鮮外務省は、ミサイル発射直後の7月6日、「ミサイル発射は自衛的な国防力強化のための正常的な軍事訓練の一環」とし、「これに対して言いがかりをつければ、より強硬な物理的行動措置を取る」と述べ、核実験の可能性を示唆した。

にもかかわらず政府は、すぐに北朝鮮が最後のカードを使うとは考えていない。むしろ、北朝鮮が意図的に疑わしい行動を見せ、米国が2国間会談のテーブルにつくよう圧迫しようとしていることに注目している。

北朝鮮は1998年、「金倉里(クムチャンリ)」の何もない洞窟を核疑惑施設に巧みに変身させ、結局、米国を対話のテーブルに引き出し、食糧60万トンを含む農業援助も得た。

東国(トングク)大学北朝鮮学科の高有煥(コ・ユファン)教授は、「明らかにレッドラインを越える行動であり、最後のカードと考えられる核実験を北朝鮮が簡単に強行するとは思わない。核実験失敗の負担も考えなければならない」と述べた。

▲ほぼ毎年核実験説〓北朝鮮の核実験準備説は、02年10月、高濃縮ウラン(HEU)計画による北朝鮮核危機が起こって以来、ほぼ毎年出ている。

昨年5月には、今回疑惑が提起された豊渓里(プンゲリ)近隣の地域に、核実験観測用の観覧台が設置されたという情報が伝えられ、緊張が高まった。韓米情報当局が、北朝鮮の一挙手一投足に神経をとがらせているが、現在まで実験は行われていない。

04年9月には、北朝鮮と中国の国境地帯である両江道(リャンガンド)金亨稷郡(キムヒョンジクグン)で大規模な爆発ときのこ雲が観測されて、北朝鮮が電撃的に核実験を強行したのではないかという騒ぎが起きた。

これに対して北朝鮮は、水力発電所建設計画のために発破作業を行ったと説明し、駐北朝鮮EU大使一行を現場に案内した。

また03年7月には、ニューヨーク・タイムズが、米国偵察衛星が北朝鮮の「龍徳洞(ヨンドクドン)」という地域で核実験施設があることを探知し、ここに簡易核爆発実験ができる装備が設置されていると報じた。

ミサイルと違って、核実験問題においてこのように未確認情報が多いのは、地下核実験の場合、事前に把握することが困難なためだ。政府当局者も同日、「ミサイル実験と違って核実験は山岳地域の地下で行われるため、動きを探知するのが難しく、事前に探知する確信もない」と述べた。



taewon_ha@donga.com weappon@donga.com