9日の政治統一外交安保分野の国会対政府質問で、野党ハンナラ党の議員たちは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の386世代最側近である安熙正(アン・ヒジョン)氏の北朝鮮秘密接触および南北首脳会談推進などを取り上げ、現政府の北朝鮮政策を批判した。
金在原(キム・ジェウォン)議員は、「現政府は北朝鮮政策の透明性を強調しているが、盧武鉉大統領が(03年11月に訪朝した)映画俳優の文盛瑾(ムン・ソングン)氏を通じて北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記に親書を送ったという話が、安氏の北朝鮮接触を取り持った権五弘(クォン・オホン)氏のメモに書かれてある」とし、親書の内容公開を求めた。
金議員はまた、「与党ヨルリン・ウリ党の李華泳(イ・ファヨン)議員が、理事長の方定煥(パンジョンファン)財団を通じて(自動車燃料である)バイオディーゼルの事業者たちが北朝鮮に金を支援したという疑惑がある」として捜査を求めた。
さらに、「安氏が、統一部長官の事前承認なしに北朝鮮民族経済協力連合会の李ホナム参事に会い、事後に届け出なかったことは、南北交流協力法違反だが、統一部は接触を仲介した権氏だけを問題視している」と批判した。
金姫廷(キム・ヒジョン)議員は、李海瓚(イ・へチャン)元首相の3月の訪朝について、「李元首相は、対外的にはウリ党北東アジア平和委員長の資格で訪朝したが、内容的には政府代表レベルの話をした。これは、南北関係発展法第17条(政府を代表する行為の禁止)に違反する」と指摘した。
また、「安氏の北朝鮮秘密接触は、『北朝鮮政策を透明かつ公の手続きによって推進する』と公言していた現政府の北朝鮮政策の基本原則を破った」としたうえで、「多くの情況を総合すると、南北政府は公開されていない秘密窓口を意思交換のチャンネルとして稼動しているものと推定される」と主張した。
権鍫錫(クォン・ギョンソク)議員も、「安氏が秘密裏に、南北首脳会談を推進するために盧大統領の指示を受けて北朝鮮側関係者に会い、国家情報院や統一部なども北朝鮮秘密接触を黙認して助けた」と加勢した。
韓悳洙(ハン・ドクス)首相は答弁で、「安氏が北朝鮮関係者に会う過程で、文書上ではないが統一部長官と協議をしたと聞いている。事実関係を確認し、関連法規に違反した場合は、違反に対して相応の措置がなければならないと考える」と述べた。
しかし韓首相は、「南北交流協力法違反の場合、300万ウォン以下の罰金を支払うことになっている。秩序犯であり重大犯罪と見ることは難しい」と述べた。
韓首相は、盧大統領の親書が存在するかどうかについては、「もう少し事実を把握する必要がある」と述べ、一部バイオディーゼル事業者が方定煥財団を通じて北朝鮮側に金を支援したという疑惑については、「事実関係の確認がされていない」と答えた。
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