マフィアや暴力団のような大型犯罪組織連合(シンジケート)は、闇の世界だけに限ったものではない。政権との癒着はもとより、合法組織の買収を通じて、巨大な犯罪帝国を築いている。外交専門誌「ポリンポリシー」が22日、世界の5大犯罪組織連合を紹介した文をウェブサイトに掲載した。
▲日本のヤクザ〓政界や右翼集団と緊密な連携を保つヤクザの最大派閥は3万9000人を抱える山口組。企業型の運営で急成長した山口組は最近、東京へと組織を拡大している。組長の篠田健市は刑務所のなかから組織を管理する。
ヤクザは開放性で有名だ。神戸に公式本部を置き、名刺まで持っている彼らは、黒い背広に虎模様の入れ墨、ツメた指で有名だ。「善良な市民には危害を加えない」というジェスチャーのため、一般人は普段、彼らの暴力行為から目をそむける。
▲ロシアのマフィア〓ロシア経済の4分の1、領土の10分の1は30万人に上る450のマフィア組織が掌握していると試算されている。ロシアの政府機関も同様だ。最近、警察に逮捕されたブラジミル・ニコラエフ元ウラジオストク市長は、マフィア組長出身の政権党の党員だ。
ロシアのマフィアは残忍さで悪名高い。記者や警察、高官まで、彼らが気に入らなければ死を覚悟しなければならない。彼らは最近、化学工場や港湾、銀行のような合法的な事業体を買収して運営したり、イスラエルやニューヨークまで活動領域を広げている。
▲イタリアのマフィア〓マフィアの本家であるシチリアのコサノストラ組織は強い地域的、家族的なコネクションで数十年間、この地域を支配してきた。コサノストラは、地域民や政府官僚はもとより、聖職者とも「オメルタ(沈黙の規約)」を結んで、警察に協力できないように強要する。
しかし、昨年4月、「ボス中のボス」と呼ばれたベルナルド・プロベンジャノが逮捕され、組長級24人がつかまり、存廃の岐路に立たされている。最近はカラブリアのウンドランゲタ組織が浮上している。ウンドランゲタはコロンビアやヨーロッパをつなぐ麻薬ネットワークの核心だ。
▲メキシコの麻薬カルテル〓米国がコロンビアの麻薬カルテルを対象に集中的な取締りを行ったことを受けて、メキシコ組織が新たな麻薬カルテルとして浮上した。シナロアとガルフラという2大カルテルに立ち向かって、最近、ティフアナ出身の組織がライバルとして名乗り出た。
メキシコのペリペ・カルデロン大統領が大規模な兵力を投入して掃討作戦に乗り出し、直属の特殊部隊まで創設したが、収まる気配がない。
これらのカルテルは今年だけでも高官を含め、1000人以上を殺害した。
▲イタリア系の米国マフィア〓映画やドラマのおかげで過度な名声を享受した米国マフィアは、消滅の危機に瀕している。一時は全国的なボスだったが、今はニューヨークやシカゴに縮まり、ニューヨークの5大ファミリー(ガンビノ、ジェノビス、コロンボ、ボナンノ、ルケス)はボスすらいない。
米国のマフィアは裏切りで有名だ。強力な取締りのもとで数百人がオルメタ誓約を捨てた。かつての栄光は消えたが、依然として命脈は維持しており、法律執行の手を再び緩めれば、いつ甦るか分からない。
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