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サルコジ仏大統領、教師たちに教育改革をアピール

サルコジ仏大統領、教師たちに教育改革をアピール

Posted September. 06, 2007 07:28,   

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フランスの二コラ・サルコジ大統領が9月の夏休み明けを迎え、フランス全域の教師85万人に長文の手紙を出した。

フランス第3共和政(1870〜1940)で、初等教育の義務付けや世俗化の原則を確立した1883年当時のフェリー教育相が出した「拝啓先生方(Monsieur l趕Instituteur)」から始まる書信からヒントを得たものだ。

サルコジ大統領は書信で、教師たちに学校の権威回復の重要性を訴え、1968年5月のデモがフランスの教育現場に残した弊害を暗に批判した。

「生徒は教師と同等な地位に立っていない」、「以前は教育の中心には知識しか存在せず、子どもの人格はないがしろになっていたのが問題だったが、ここ数十年間状況は逆転し、教育の中心に知識はなく、子どもの人格のみが尊重されている」「それぞれの生徒に『最大』ではなく、『最小』しか与えられない教育になってしまった」などだ。

サルコジ大統領は何よりも、教師の権威回復を強調した。

氏は、「教師が教室に入ってくると、生徒たちが起立して尊敬の意を表する学校」「生徒が礼儀や忍耐、そして寛容を学ぶ学校」などを例に挙げ、「教室での新たな改革が求められている」とした。また、「最高の職業と言われていた教師の仕事が、校内暴力が起きてからはきつくて、みすぼらしい仕事になってしまった」として、教師の処遇改善と教育方法への自立性の確保を約束した。

サルコジ大統領は、「未熟な実務教育を過度に強調した結果、教養教育の後退を招いた」とし、以前のように、教育の中心に教養教育を据える必要があると主張した。大統領はまた、「庶民階級には読み書きとそろばんさえ教えればいいというのは、彼らへの侮辱で他ならない。知識か技術かという二元論ではなく、フランスの哲学、科学、文学から得られる明晰さや思考を、子どもたちに教えてほしい」と注文した。

サルコジ大統領は、学区撤廃、第二外国語の義務教育、統合中学校の改革など、中等教育の競争力強化のための提案も忘れなかった。

大統領が教師宛に書信を出したのは今回が初めてだ。サルコジ大統領は政策補佐のアンリ・ガイノ、ドミニク・アントワーヌ氏らの協力を得て書いた書信を一々教師個々人の自宅に送った。ル・モンド紙によると、切手代だけで50万ユーロ(約6億4000万ウォン)近くかかったという。

教員組合は、大統領の手紙は現実認識を欠いたものと批判している。特に、全国中等教員組合(Snes)は、「大統領は力強い文章を使い、予算不足、教員数削減といった山積した問題を隠そうとしているだけ」と指摘した。



pisong@donga.com