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[オピニオン]ヒルとボルトン

Posted September. 09, 2008 03:29,   

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韓国、米国、日本の6者協議首席代表は先週、一斉に北京に駆けつけ、3日間、膝を突き合わせた。北朝鮮が、核の無能力化の中断を宣言したのに続き、核施設を復旧しようとする動きを見せており、核廃棄の過程が再び危機に陥ったためだ。しかし、北朝鮮首席代表の金桂冠(キム・ゲグァン)外務次官は、北京に現われなかった。クリストファー・ヒル国務次官補をはじめ3国の首席代表は、中国の武大偉外務次官に仲裁を要請し、やむなく引き返した。

◆北朝鮮は、核廃棄を約束した9・19共同宣言を無視したことでは足りず、6者協議のパートナーをなおざりにした。こうなれば、北朝鮮に不快感を示し、強硬対応に出るのが正常だが、米国の態度はソフトだ。ヒル次官補は、「北朝鮮の現在の核活動を検証するのではなく、今後の核計画の検証に対する規定を作ろうということだ」と述べ、北朝鮮をなだめた。ヒル次官補は、北朝鮮が、寧辺(ヨンビョン)の核施設の封印を除去し、核施設の復旧に乗り出したという米メディアの報道に対しても、「核施設の再稼動の兆しは明確でない」と対応した。米国はどうしたのか。

◆ジョン・ボルトン元国務次官が謎を解いてくれた。ボルトン元次官は6日、ウォールストリート・ジャーナルに寄稿ものに、現在ワシントンはブッシュ政権の成果を残すため、狂風が吹いているとし、代表的な例として北朝鮮の核に対する生ぬるい対応を挙げた。米国は、外交的成功の事例として挙げられる北朝鮮核問題を悪化させないために、譲歩しているということだ。ボルトン元次官は、北朝鮮がブッシュ政権の心理を読み取り、テロ支援国家指定の解除を取りつけるために、無能力化中断カードを取り出したと分析した。

◆ヒル次官補は、代表的な対北朝鮮交渉家である一方、ボルトン元次官は、屈指の対北強硬論者だ。ボルトン元次官の目に、北朝鮮の強引さに後退してばかりしているヒル次官補が、頼もしく見えるはずがない。ブッシュ政権が、「私が去った後、洪水が起きようが起きまいが、知ったことではない」という考えで北朝鮮核問題を扱い、深刻な後遺症を招くことになれば、その責任は誰が負うのか。意味ある成果こそ、後代に残す価値がある。ブッシュ政権は、「北核不容認の原則」を最後まで守らなければならない。それが、6者協議のパートナーに対する道理である。ヒル次官補は、北朝鮮核問題を適当に片づけ、ブッシュ政権の最後を飾ろうという意図があるなら、ただちに止めなければならない。

方炯南(パン・ヒョンナム)hnbhang@donga.com