海軍が、「大洋海軍」というスローガンを当分、使用しないことを決めた。海軍は15日、金盛賛(キム・ソンチャン)海軍参謀総長が最近、「当分、『大洋海軍』と『先端戦力建設』という用語を使用しない」という内容を含む指針を部隊に下したことを明らかにした。
海軍は、金泳三(キム・ヨンサム)政権下の95年から、海軍戦力の先端化を進め、韓半島付近の海域だけでなく、太平洋などの大洋でも国益を守り地位を高めなければならいとして「大洋海軍」をスローガンに使用してきた。これを旗印に、海軍はイージス級の駆逐艦を導入するなど、世界レベルの先端戦力の確保に力を注いできた。
15年間も使われた「大洋海軍」のスローガンを下ろすことになったのは、今年3月に発生した天安(チョンアン)艦沈没事件後、「基礎から固めよ」という外部からの厳しい叱責が続いたためだ。海軍関係者は、「これまで、世界規模の戦力の追従にのみ目線を合わせていたため、主敵である北朝鮮の戦力攻撃に対する対応が粗雑になったようだ。近海で起きる北朝鮮の小規模な空襲を防ぐことができない状況下で、アフリカで海賊を掃討することに何の意味があるのか、という反省が多かった」と指摘した。
海軍が、「大洋海軍」スローガンを当分使用しないことに決めたのは、華やかな外観よりも、目前の脅威に備える実質的な戦力を固めるという意志の表われだと、海軍は説明した。
海軍は今後、戦力増強に中身について、△対潜水艦作戦、△北朝鮮の沿岸奇襲、△北朝鮮の海上特殊部隊の撃退などに必要な能力と兵器を優先的に確保する方向に修正した。このため、北朝鮮の挑発を事前に探知する水中音波探知装備やレーダーを補強し、対潜水艦作戦を遂行する音波探知者などの専門人材も拡充する計画だ。また、対潜水艦作戦能力の向上に向け、毎年、水上艦、潜水艦、哨戒機が参加し、最高の音波探知者を選抜する大会も開催する予定だ。
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