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「韓米軍事演習を北朝鮮と協議」と言う文大統領、主権と同盟が駆け引き材料になってはならない

「韓米軍事演習を北朝鮮と協議」と言う文大統領、主権と同盟が駆け引き材料になってはならない

Posted January. 20, 2021 08:15,   

Updated January. 20, 2021 08:15

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ハリー・ハリス駐韓米国大使は昨日、韓米同盟フォーラムの演説で、「我々は北朝鮮との外交が成功することを希望するが、希望だけが我々の行動方針ではない」と述べた。また、「韓米同盟活動と訓練は平和を支援するための準備態勢を維持することだ」とし、そのような準備なしに迎える「運命的な日」を警告した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は一昨日の新年会見で、北朝鮮が韓米合同軍事演習の中止を要求することについて、「必要なら、南北軍事共同委員会を通じて北朝鮮と協議できる」と述べた。

ハリス大使は、文大統領の会見内容を念頭に置いたものではないだろう。離任を控えた大使として、これまで感じてきた感想と韓米同盟に対する一般論だ。しかし、「合同軍事演習の中止も、北朝鮮との協議対象になりうる」という文大統領の発言直後に出たため、妙な対比を余儀なくされる。事実、領土防衛のための主権の問題であり、韓米同盟間で決定する合同演習は、決して第3者、それも日々敵対感を高める北朝鮮との駆け引きの対象にならないことは、強いて米国大使の口を借りる必要もない。しかし、このような当然の常識まで、現政権では揺れている。

文大統領の発言は、残りの任期内に何が何でも南北関係で成果を出すという焦りの産物だろう。文大統領は自ら「政権5年目の大統領」の限界を認めながらも、「私に残された最後の時間だから…。」と欲を表した。北朝鮮問題も、もはや解決よりも管理に重点を置く時であるにもかかわらず、「いつでも、どこでも、非対面にでも」対話しようという熱望を隠さなかった。合同軍事演習の協議発言も、何としても北朝鮮を引き出すという、決心した北朝鮮向けのメッセージだろう。

このような強引なやり方がでるのは、3年前の平壌(ピョンヤン)首脳会談の幻想と未練から抜け出せなかったためだ。文大統領は依然として、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に対し、「平和に対する、対話に対する、非核化に対する意志は確かにある」と述べた。こうした認識だから、北朝鮮の核増強脅迫にも、「平和プロセスが成功すれば、すべて解決される問題」という純真な回答が出てくるのだ。対話努力も軍事訓練も目標は同じだ。しかし、一緒に進むべきことで、一つでも諦めれば、屈従でなければ破局を生むだけだ。