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北朝鮮の脅し文句に3年間野外機動訓練をしない韓米合同軍事演習

北朝鮮の脅し文句に3年間野外機動訓練をしない韓米合同軍事演習

Posted March. 08, 2021 08:12,   

Updated March. 08, 2021 08:12

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米国のバイデン政権発足後初の韓米合同軍事演習である合同指揮所演習(CCPT)が8日から9日間実施される。演習規模は最小化され、野外機動演習も実施せず、コンピュータ・シミュレーション方式で行われると、軍は説明した。戦時作戦統制権の返還のための未来連合軍司令部の完全運営能力(FOC)の検証も今回は除外された。

韓米合同軍事演習の規模が縮小し、それさえも「ウォーゲーム(War game)」形式になったのは、新型コロナウィルス感染防止を考慮したものだ。先月から合同参謀本部でコロナ感染者3人が発生し、韓国内の1日の新規感染者も400人台を維持している。米軍兵力が増員され、機動訓練がままならない状況だ。これに、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が1月、「強対強・善対善」の原則を主張して韓米合同演習の中止を要求したことも影響を与えた。バイデン政府としては、新しい対北朝鮮アプローチを準備する状況下で、対北朝鮮状況管理が必要な面があったのだろう。

にもかかわらず、今回の演習の縮小実施を懸念する声が韓米で高まっている。何より米朝対話が始まった2018年から3年間、韓国軍と米軍の兵力と装備が動く大規模の合同演習が事実上「オールストップ」した状態だ。コンピューター・シミュレーション訓練だけでは、実際に作戦兵力が向かい合う地形、環境などの変数に対する対処能力を身につけるのに限界がある。極度の圧迫感と不安感の中で遂行される実戦能力は、それだけ錆びている。予備役将軍の集まりである星友会が、「大韓民国生存の安全装置は韓米同盟であり、そのコアは合同演習だ」として、訓練正常化を要求したのもこうした理由からだ。

韓米合同軍事演習が延期や縮小されている間、北朝鮮も中長距離ミサイルを発射せず、韓半島の状況管理がある程度できた面もある。しかし、こうしている間に、韓米の対北朝鮮作戦態勢に致命的な欠陥が生じているという懸念が高まっているのも事実だ。韓米の対北朝鮮作戦能力が乱れるなら、北朝鮮が判断ミスをする可能性も高まる。今後、韓米合同軍事演習の機動演習の再開や水位などを綿密に検討しなければならないのはこのためだ。政府が推進する戦作権返還も、このような対北朝鮮準備態勢が完璧に確立されてこそ可能なことだ。