文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日、第20代大統領に当選した尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検事総長に電話で、「新政府が空白なく国政運営をうまくできるよう支援する」と述べた。尹氏は「教えてもらいたい。早期の会合を願う」と答えた。
文大統領は同日午前9時10分から約5分間、電話で、「政治的な立場や政策が違っても政府は連続する部分が多く、大統領間の引き継ぎ事項もあるので、近く会って話そう」とし、祝いの挨拶を交わしたと、朴炅美(パク・ギョンミ)大統領府報道官が伝えた。
兪英民(ユ・ヨンミン)大統領秘書室長と李哲熙(イ・チョルヒ)大統領政務首席秘書官は同日、ソウル汝矣島(ヨウィド)の保守系最大野党「国民の力」党本部で尹氏に会って文大統領からの祝いの蘭を伝え、会合の日を調整した。文大統領と尹氏の会合は慣例により早ければ来週にもなされるものとみられる。2人が会うのは、2020年6月に大統領府で開かれた反腐敗政策協議会以来1年9ヵ月ぶり。
特に会合では、尹氏は李明博(イ・ミョンバク)元大統領の恩赦を建議する方針だという。当選者の建議を通じて現大統領が恩赦を決断する形を取ることで、政治的負担を分け合うということだ。尹氏は、昨年12月の朴槿恵(パク・クンへ)前大統領の恩赦の時、李氏が特別恩赦の対象から除外されたことを受けて、「国民統合の観点で判断すべきではないか」と言及した。尹氏側は「国民統合の次元で検討中」と明らかにした。
一方、朴氏は同日、支持者への文大統領のメッセージを伝えている時に涙を流し、会見が中断する一幕もあった。朴氏は、壇上の後方にあるカーテンの後ろで5分ほど感情を落ち着かせた後、再びカメラの前に立った。そして「落選された方とその支持者に慰めの心を伝える。激しい選挙で結果の差もわずかだったが、今は対立を克服し、国民統合を成し遂げることが重要だ」という文大統領のメッセージを伝えた。文大統領は同日午後1時20分、電話で5分間ほど、与党「共に民主党」候補の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道(キョンギド)知事と話し、ねぎらいの言葉をかけた。
パク・ヒョモク記者 ユン・ダビン記者 tree624@donga.com · empty@donga.com