故金大中(キム・デジュン)元大統領が獄中で釘を使って書いた書信が新たに発見された。
延世(ヨンセ)大学金大中図書館(ハン・ソクヒ館長)は17日、金氏が1978年7月22日、ソウル大病院監獄病室で釘を使って書かれた獄中書信を公開した。釘で書かれたこれまでの獄中書信19通以外に新たに公開されたのだ。
受取人は夫人の故李姫鎬(イ・ヒホ)氏だった。維新政権の監視の目を盗んで書かれたこの獄中書信には、「秋以降、韓国の政治情勢に大きな変化が訪れる」という情勢判断や民主化闘争の戦略などの内容が含まれた。「最近、あなたの健康のことがとても心配です」など、李氏を気遣う内容もあった。
金氏は1976年の3・1民主救国宣言事件で調査された後、拘束・収監された。監獄病室に面会に来た李氏を通じて紙の包装紙を密かに持ち込み、その上に釘を押しつけて手紙を書いた。金大中図書館関係者は、「今年初め、資料を整理していたところ、新たに書信1通を発見した」とし、「釘を押しつけて書いた獄中書信は、国内外で類例がない」と述べた。
チョン・ヘジン記者 sunrise@donga.com