ウクライナのゼレンスキー大統領が16日(現地時間)、「ロシアのプーチン大統領が直接の交渉を望んでいるというシグナルを西洋諸国が伝えてきた」とし、ロシアに公開交渉を提案した。ロシアによるウクライナ侵攻から9ヵ月目に入り、ロシアが一方的に併合したヘルソンを奪還した後、ゼレンスキー氏が「戦争の終わりの始まり」と発言していたこともあり、その背景が注目される。最近、米ロ情報トップが会談し、米国の当局者がウクライナを訪問するなど、米国が交渉に関与しているのではないかという観測が流れていた。
ウクライナ紙キーウ・インディペンデントは同日、ゼレンスキー氏が記者団に、「ロシアが公開的な戦争を行っているので、典型的な非公開交渉ではなく公開の交渉を提案した」と明らかにした。これまでロシアとの和平交渉に距離を置いてきたゼレンスキー氏が、米国など西洋諸国の説得で交渉の余地を開いたものとみられる。
米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は同日、記者会見で、「ウクライナが早期にロシアを自国から追い出す確率は高くない」とし、今冬に政治的解決に向けた対話が始まると述べた。
趙은아 achim@donga.com