
「ユーチューブの映像でしか見たことのないKダンスを、パリで学べるなんて信じられません」
9日(現地時間)、フランス・パリ15区のアンドレ・シトロエン公園の、斜めになった壁と天井がガラス張りの建物の中。韓国の有名ダンスクルー、ワンミリオンが開催したワークショップで会ったフランス人の大学生シャナ・ニュネスドピナさんはこのように話し、興奮を隠せなかった。彼は、「Kポップが大好きで、ワンミリオンをすでに知っていたが、この振付師たちがパリで授業をすると聞いたので、すぐに駆けつけてきた」と話した。
同日、最高気温が36度を超える猛暑にもかかわらず、振付師のペク・グヨン氏の授業を受けようと、フランス全域から約50人が集まった。土曜日の午前、地方から上京したばかりなのか、授業を受ける空間の片隅にはスーツケースがいくつか置かれていた。
ペク氏が登場すると、まるでコンサート会場であるかのように歓声を上げた参加者たちは、彼の「ワンツースリーフォー」の掛け声に合わせて、数分間一緒にダンスした。続いてボーイズグループ「EXO」メンバーのカイの曲「Mmmh」が甘く響き渡ると、彼らは一斉に腰を振り、腕でウェーブを描きながら「切れのいいダンス」を披露した。
参加者は主に10代や20代の女性で、中学生から会社員まで多様だった。休み時間になると、汗を流して床にどっかり座り込んだ会社員のマチル・ノービスさんは、「授業を受けるために、ノルマンディーから来た」とし、「長い間、映像で見ていたワンミリオンの振付師たちに学べるなんて、とても光栄だ」と話した。ブザンソンからパリに来た14歳の中学生アクセル・カミナスさんは、「ダンスを習って1年しか経っていないが、ワンミリオンについてよく知っている」とし、「韓国ダンスは、スタイルが多様でなおさら面白い」と話した。
同日、ペク氏の他、チョ・アラ、チェ・ヨンジュン振付師の授業まで約180人が参加し、パリの熱いKダンスの人気を見せた。イベントのインスタグラムアカウントには、「授業がとても少なくて残念だ」「3人の振付師の授業を全て受けたい」というコメントがついた。
今回の行事を主催した在フランス韓国人の非営利団体「プライムタイム」側は、「フランスの児童生徒たちは、『韓国に行って、ワンミリオンの授業を受けるのがバケットリストだ』と言っていたので、ダンスを直接学ぶ機会を用意した」と話した。チェ氏は、「Kポップは、韓国人だけの文化ではなく、様々な世界の人々が楽しめる文化になったことを感じた」と話した。
趙은아 achim@donga.com