Go to contents

総選挙を前に「汝矣島117倍」の軍事施設保護区域を解除、江南3区を含む

総選挙を前に「汝矣島117倍」の軍事施設保護区域を解除、江南3区を含む

Posted February. 27, 2024 08:38,   

Updated February. 27, 2024 08:38

한국어

韓国国防部は26日、汝矣島(ヨウィド)の面積(約290万平方メートル)の117倍にのぼる3億3895万648平方メートルの軍事施設保護区域を解除すると明らかにした。2007年に軍事基地および軍事施設保護法が制定されて以来、最大規模だ。ソウルは江南区開浦洞(カンナムク・ケポドン)・大峙洞(テチドン)、瑞草区内谷洞(ソチョク・ネゴクドン)・松坡区蚕室洞(ソンパク・チャムシルドン)の江南3区で約46平方キロメートルが解除された。全国176ヵ所が建築推進時に郡と協議を経なければならない「制限保護区域」から外れる。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は同日、忠清南道瑞山市(チュンチョンナムド・ソサンシ)の瑞山飛行場で、「未来産業で民生活力あふれる忠南」をテーマに開かれた民生討論会で、「全国的に解除する軍事施設保護区域の規模が1億300万坪になる」とし、「安全保障に支障を与えない範囲で住民の需要を前向きに検討し、軍事施設保護区域を解除することを決定した」と明らかにした。

韓国軍によると、ソウル松坡区と京畿道城南(キョンギド・ソンナム)・河南(ハナム)・抱川(ポチョン)・加平(カピョン)、忠清南道瑞山一帯(約2億8700万平方メートル)が軍飛行場周辺保護区域から解除された。全体の解除面積の84%にのぼる。軍飛行場周辺の保護区域から解除されると、飛行安全区域別の制限高度を超えない範囲内で建築物の新築・増築と用途変更が可能になる。尹氏は、「新築はおろか、増改築や修繕もできない規制に阻まれている」とし、「学校のような必要な施設も建設が難しい」と指摘した。

江原道鉄原(カンウォンド・チョルウォン)と京畿道漣川(ヨンチョン)・楊州(ヤンジュ)・抱川一帯など南北接境地域4ヵ所(約3800万平方メートル)も保護区域から外れた。当該地域の住民は、高さの制約なしに新・増築のほか土地の開墾や地形変更を行うことができる。軍事基地・施設の有無と集落地域および産業団地の開発状況などを考慮し、作戦に影響を及ぼさない範囲内で解除したと、軍は説明した。京畿道平沢市(ピョンテクシ)の高徳(コドク)国際新都市内の民世(ミンセ)小学校など、苦情が提起された保護区域2ヵ所(約1400万平方メートル)も解除された。

尹大統領は、「軍事施設保護区域が初めて導入されたのは1970年代だが、当時と今では多くの環境が変わった」とし、「全国が急激に都市化され、技術が発展し、軍と安保構造にも大きな変化があった」と説明した。変化した環境に合わせて軍事施設保護区域も調整が必要だという意味とみられる。

保護区域の解除をめぐり、開発制限区域(グリーンベルト)の規制改編に続く総選挙用の政策という指摘が出ている。尹政権は昨年12月にも、汝矣島の19倍の面積の軍事施設保護区域を解除している。軍関係者は、「保護区域が国土面積の8.2%に達し、住民と自治体の解除要求が続いている」とし、「準備態勢の維持と国民の権益増進など民軍共存に向けて保護区域の解除を前向きに検討する」と述べた。大統領室関係者は、「総選挙用ではなく、不合理な規制を緩和することだ」と述べた。


イ・サンホン記者 ユン・サンホ軍事専門記者 dapaper@donga.com