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「他では見られない魅力、『ヘテ』から抜け出せない」 スタートレックの脚本家ジョー・メノスキー氏

「他では見られない魅力、『ヘテ』から抜け出せない」 スタートレックの脚本家ジョー・メノスキー氏

Posted April. 19, 2024 09:05,   

Updated April. 19, 2024 09:05

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「ヘテは怖いけど可愛くて、荒々しい表情だが親しみを感じる。世界のどこにもない独特の魅力があります」

米国の脚本家、ジョー・メノスキー氏(写真)は18日、東亜(トンア)日報との書面インタビューで、今年2月に長編小説『ヘテ』(フィットブック)を出版した理由について、こう話した。善悪を判断する想像上の動物「ヘテ」にはまって新作を書いたという。メノスキー氏は「景福宮(キョンボックン)や南山(ナムサン)などソウルのどこへ行ってもヘテに出くわす。ヘテから抜け出せず、作品を書くことになった」と話した。

米国のSFドラマシリーズ「スタートレック」で60余りのエピソードを執筆したメノスキー氏は、韓国と縁が深い。幼い頃、世界を旅していた叔母が韓国を訪問した後に送ってくれた笠をかぶって街中を歩き回った。映画「猟奇的な彼女」(2001年)が好きで、ドラマ「太王四神記」(2007年)を見た後、三国時代が気になって三国遺事を探して読んだ。

2015年に韓国を訪問してからハングルにはまったメノスキー氏は、2020年には世宗(セジョン)大王を題材にした長編小説「キング・セジョン・ザ・グレート」(フィットブック)を出版し、話題を呼んだ。

メノスキー氏は、「初めて訪問した時、韓国がどれほど美しい国なのかに気付いてすごく驚いた」とし、「ソウルは本当に速いスピードで私の『最愛』の都市になった」と話した。また、「ハングル創製について勉強して世宗大王について知るようになった。『キング・セジョン・ザ・グレート』を出版した後、出版社と話して『ヘテ』まで書くことになった」と話した。

新作は1998年、ソウルのど真ん中で大火事が発生したことから始まる。消防士たちが火を鎮圧しようと走り回る中で、まるで虎のような形をした動物が現れて火を食べてしまう。景福宮の正門である光化門(クァンファムン)前のヘテ像が、生きて動くヘテに変わったのだ。小説の中で「プロメテウス物語」など欧米人に馴染みのあるギリシャ神話を引用し、「虎がタバコを吸っていた時代」のように韓国人だけが理解できる表現を使っている。外国人が書いた韓国小説という独特のアイデンティティを築いているのだ。メノスキー氏は、「『ヘテ』を書くために韓国の説話や神話、シャーマンの話を数年間勉強した」とし、「(景福宮、光化門、世宗大王像など)小説に登場するソウルに関する描写は私が足を運んで都心を歩き回りながら覚えたことだ」と話した。

新作は英語で書いた。しかし、韓国語で作品を書きたくて、地道に韓国語を勉強している。メノスキー氏は、「まだ韓国語のレベルは下手だ。韓国語の中では『そよ風』『涼しい』という言葉が好きだ」と話した。


イ・ホジェ記者 hoho@donga.com