韓国戦争に参戦した功労で米国と韓国の最高勲章を受けたラルフ・パケット米陸軍予備役大佐が29日(現地時間)、米ワシントンの連邦議会議事堂の「ロタンダ」に安置され、一般人の弔問を受ける。
議事堂内部の中央にある円形の広間である「ロタンダ」は、歴代大統領など大きな功績を残した人物が他界した際、彼らの遺骨を安置し、弔問を受ける場所として使われる。ロタンダで弔問を受ける韓国戦争の退役軍人はパケット大佐が初めてだ。韓国戦争当時、平安北道(ピョンアンプクト)の清川江(チョンチョンガン)以北の戦略的要衝地である「205高地陣地」を6回にわたって死守したパケット大佐の功績を米国社会も高く評価していることを意味する。
22日、米議会の記録によると、上下両院はパケット大佐の遺骨をロタンダに安置する決議案をそれぞれ全会一致で採択した。上下両院で与党民主党と野党共和党の議員が超党的に決議案を発議するほど、パケット大佐に対する米議会の礼遇レベルが高いことがうかがえる。決議案には、「彼の犠牲に敬意を表し、1950~53年の『忘れられた戦争(韓国戦争)』の間、米軍として服役した570万人も称えるためのもの」という内容が盛り込まれた。議会は29日、ロタンダでパケット大佐の追悼式を行った後、一般人の弔問を受けることにした。弔問が終わると、遺骨はパケット大佐の故郷であるジョージア州に運ばれ、永眠する。
パケット大佐は米陸軍史上最も多くの勲章を受けた人物の一人とされる。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は昨年4月、米国を訪問した際、ホワイトハウスで開かれた「韓米同盟70年」記念昼食会で、パケット大佐の車椅子を直接押し、最高武功勲章である太極武功勲章も授与した。2021年5月、バイデン米大統領もパケット大佐に米国の最高勲章である名誉勲章を授与した。
1926年にジョージア州で生まれたパケット大佐は、50年11月、陸軍特殊部隊第8レンジャー中隊の指揮官に任命され、韓国戦争に参戦した後、北朝鮮軍を38度線以北に退却させることに貢献した。特に、中国軍が人海戦術を繰り広げた「清川江の戦い」で、連合軍が戦略的要衝地である205高地を制圧することに貢献した。韓国戦争後、ベトナム、西ドイツなどに派遣された。
洪禎秀 hong@donga.com