マイクロソフト(MS)が、初めて独自に開発した中央処理装置(CPU)用人工知能(AI)チップを来週披露する。アマゾンウェブサービス(AWS)やインテル、グーグルなどもすでに、CPU用AIチップを発売しており、激しい競争が予想される。
16日(現地時間)、米IT専門メディアのテッククランチによると、MSは21日に開催する恒例の開発者カンファレンスで、独自開発したAI半導体「コバルト100」を披露する。AI技術に最適化されたオーダーメード型チップを確保する一方、高性能CPUチップを活用して安定的にクラウドデータセンターを運営するためのものと見られる。コバルト100は、MSが昨年11月に公開した高性能コンピューティング作業用CPU用チップで、クラウドサービスでさらに高い効率性と性能を出すように設計されている。
MSのコバルト100は、AWSのCPU用AIチップである「グラビトン」シリーズやインテルのx86などの製品と競争するものと見られる。
世界中のクラウド市場で最も高いシェアを占めているAWSは、2018年に独自のサーバー用チップを初めて披露し、昨年11月にはグラビトン4を公開した。グラビトン4は、従来のチップより性能は30%向上したが、インテルチップよりエネルギー消費量は少ないと知られている。
テッククランチによると、MSのクラウドおよびAIグループ担当副社長であるスコット・ガスリーは、AWSのグラビトンチップを直接比較し、「MSのチップは、市場に出ている他のチップより40%も良い性能を提供するだろう」と述べた。さらに、「アドビやスノーフレークなどの企業がすでにこのチップを使い始めている」と明らかにした。
MSが加わったことで、CPU用AIチップを巡る巨大IT企業の競争に拍車がかかるものと見られる。MSやアマゾンだけでなく、グーグルクラウドも先月、米ラスベガスで開かれた恒例の技術カンファレンス「ネクスト2024」で、オーダーメード型CPUである「アクシオン」を公開した経緯がある。当時、グーグルクラウドは、インテルの「x86」基盤のCPUより性能は50%、エネルギー効率は60%良いと説明した。現在、世界中のクラウド市場は、アマゾンが40%、MSが20%、グーグルが10%を占めている。
キム・ハギョン記者 whatsup@donga.com