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<社説> 現代、何とか危機は乗り越えたが

Posted July. 31, 2000 12:22,   

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現代建設が流動資金の不足による危機は一応のりこえたが、現代を注視している国内外の投資者は依然として不安な心持である。資金難を根本的に解決したのではなく、系列会社から借り、手形を銀行で割引する方法で辛うじて危機を免じたためである。現代グループは今も新規資金の支援を期待している。

現代グループが市場の信頼を回復し、流動性危機から逃れるためには次の三つが必ず解決されるべきである。まず、早急に系列会社を分離し、相続を巡って起っている難局を鎮めることであり、次は主力企業を売却するなど一段階レベルの高い自求策をたてることであり、三番目は資金状況など経営状態を透明にすることである。

これまで現代グループが発表した自主構造調整計画が、兄弟間の財産分離で有利な立場をとろうとした戦略的なレベルのものであったのは、否定しがたいだろう。現代グループは5月末、親子3人の共同退陣を宣言し、専門経営者に企業をまかせると発表した。

しかし、現代の専門経営者は、社主のチョン氏一家に言われた通り動く家臣に過ぎないというのが金融監督機関の見方である。専門経営者の身振りは理事会と株主総会で決めるものではあるが、こういう状況であることから政府では家臣の退陣を要求する状況にまで来ている。

市場では現代の支配構造改善の約束や構造調整計画を、これ以上信頼しないという雰囲気が広まっている。

現代重工業がソウル民事地方裁判所に現代証券と現代電子などを共同被告として提出した訴訟の内容も、系列会社間の不適切な資金支援の代表的な形である。経営実績の良好な会社を持ち込むような形の支援を根絶するためにも系列分離は早急に行われるべきである。

現代自動車の問題も現在、潜伏期間の状態にあり、両側が経営権をとるための持ち分確保に神経を尖らせている。金融市場の最大の悪材料である現代問題を解決するためには、一日でも早く系列分離が解決されるべきである。

グループ内部の問題が深刻な状態であるにも関わらず、現代グループはすぐには収益の出ない対北朝鮮事業に莫大な投資をすると発表している。これも市場の信頼をなくす材料として働いている。

政府は現代グループに振り回されてはいけない。現代グループの危機は、一財閥の危機で終わるのではない。韓国経済が大宇の後遺症から完全に回復していない中、現代グループが万が一大宇の二の舞を踏むのであれば、それこそ国家的損失を招くであろう。