離散家族の再会の感動的瞬間はどのように私たちに届くのか。
まず新聞は平壌(ピョンヤン)での出会いの記事と写真を板門店(パンムンジョム)で合わせて南北直通の電話を利用して転送する。この記事はウォーカーヒルホテル内のソウルプレスセンターで各新聞社に送られる。南北はこのためにそれぞれ10回線ずつの直通電話線を利用する。韓国側のマスコミは4回線利用し、写真と記事を転送、6回線は大韓赤十字社と政府の状況用に割り当てられる。南北間に仮設された光ケーブルは今度の行事には利用されない。
放送は南北首脳会談の時とは異なり、今回は生中継用の放送装備(SNG)を利用しないため、出会いの場面を韓国側の家庭で見るまでに約20分の時差が生じることになる。人民文化宮殿やピョンヤン体育館での出会いの場面がカメラに収められると、高麗(コリョ)ホテル内のピョンヤンプレスセンターにテープが送られる。これは北朝鮮官営の中央テレビの短波送出装置を通してピョンヤン衛星地区局に送られる。続いてインド洋のインテル衛星→クムサン衛星地区局→韓国通信光化門衛星運営センターを経て各放送局に画面が転送され、各家庭でこれを受信することになる。
北朝鮮側も電話回線10回線を利用するが、記事及び写真転送のため、これをどのくらい活用するのか未知数である。北朝鮮側は出会いの場面を撮影するが、衛星中継などはしないであろうと伝えられている。