我々韓国側訪問団を温かく迎えて下さった、同胞の皆さんと平壌(ピョンヤン)市民の皆さんへ深い感謝の意を申し上げるとともに、南側同胞の熱い思いをお伝えします。我々離散家族訪問団はさきほど、空路にて南側の1000万にのぼる離散家族ら全員の所望と期待を背に平壌へやってまいりました。目の前に広がる北の山河を眺めながら、長い間離れていた故郷への感慨と、家族や知人を思い焦がれる気持ちを押さえることができません。
今回の訪問は、離散家族らの苦しみと痛みを和らげるための、南北首脳による歴史的決断を実践する最初の事業であるという点で大きな意味を持っています。またこの訪問は、85年の第1回離散家族相互訪問団から実に15年ぶりであるという点でも、期待と胸の高鳴りを押さえることはできません。
このような相互訪問の感激と期待にもかかわらず、1000万の離散家族の長い間の念願と待ち焦がれた思いを満たすには、訪問団の規模や日程が限定されており、もどかしいばかりです。しかし今回のような訪問が今後も引き続き行われ、近い将来、南北に離れ離れになっている離散家族が自由に互いを訪問できる日がやって来ることを期待しています。光復(独立)55周年となる記念すべき今日、私たちの訪問が離散家族の痛みをなくしていく、新たな始まりの道となることを願ってやみません。