具体的な欠陥の証拠なく製造物責任の追及不可

製造上の欠陥が具体的に検証されなければ製造業者に製造物責任を追及することはできない、との裁判の判決が出た。法務省は木曜日、車両火災の被害を受けた保険加入者に保険金を払った三星（サムスン）火災が、双竜（サンヨン）自動車を相手に起こした賠償金請求の上告審でこのような判決を下し、原告勝訴の判決を下した一審を棄却して事件をソウル地方裁判所に送った。

裁判部は判決文で、「製造会社の責任を認めるためには、安全上の基準を充足させないまま欠陥のために出火したという事実が検証されなければならない」とし、「しかし保険加入者の車両の欠陥で出火したとは言いがたい」との判断を下した。サムスン火災は93年、駐車場にあった乗用車「コランド」 に原因不明の出火により全焼した事故で、1500万ウォン余りの保険金を支給したのち、配線不良などの製造上の欠陥が火災原因である可能性が高いとして訴えを起こしていた。