8・15離散家族相互訪問が終わった。3泊4日の夢のような日程のなかで、離散の悲しみを一時忘れた彼らは、次の出会いを約束できない別れの前に鳴咽した。それでも彼らはまだましだった。大多数のほかの離散家族は依然として両親・兄弟の生死も確認できないまま涙を飲まなければならなかった。彼らの‘痛恨’を解いてくれる方法は無いものか。
専門家たちは、8・15離散再会を冷戦時代の遺産を清算するための清めの行事と見て、問題の根源的解決のため南北ともに急がなければならない時だと指摘した。展示的・消耗的な一回性の行事から離散家族がいつでも会え、生死を確認できるよう、再会と交流を定例化・制度化させなければならないということだ。統一研究院の李琴順(イ・クムスン)研究員は、現在の南北関係の進展状況を見れば、9,10月にも離散家族訪問団の追加訪問を行う方向に向かっているようだとし、しかし離散家族問題の解決は訪問団の相互交換よりも面会場の設置を合議で解いていかなければならないと強調した。
南北が9月開催される赤十字会談で、面会所設置問題について協議することに合意しただけに、これを実現させることに総力を注ぎ、生死確認と再会の定例化が可能になるようでなければならないということだ。イ研究員はまた、今回再会した人々も書信のやりとりと家族への送金などで連絡チャンネルを維持できてこそ再会の意味を保っていくことができると付け足した。
何よりも面会所設置問題が切実なのは、南北に裂かれた離散家族の規模のためだ。南側にいる離散1世代の数字だけでも123万名であり、2・3世代まで入れると700万名をはるかに越える。
今回の8・15再会のため大韓赤十字社に直接申請した人だけでも7万6793名。また今回の再会を契機として一日300〜400名が追加申請をしているのが実状だ。南北が毎月100名ずつ相互訪問するとしても、すべての離散家族が再会しようとすれば何年かかるか分からない。また、離散1世代の年齢を考えると今時期を逃した場合永遠に再会の機会を失うことになるという点も勘案しなければならない。
政府が8・15再会行事のために支出した費用は、北側訪問団が宿泊したウォーカーヒルホテル寝食費3億5000万ウォンを含め、各種行事費用まで合計すると20億から30億ウォンに達するというのが政府関係者の説明。これば金剛山(クムガンサン)に面会所が設けられ、1人あたりの金剛山の観光費用を66万ウォンをかけたとしても5000名が家族に会える額である。