国際通貨基金(IMF)は23日、韓国政府が1997年の金融危機と景気停滞の克服に成功したことを高く評価する一方で、韓国経済の外部からの衝撃に対するもろさを減少させ、現在の高度成長の基調を維持するために、金融および企業部門の構造調整の仕上げを行なわなければならないと指摘した。IMFはこの日、今年12月3日が満期となる待機性借款協定による「韓国プログラム」に対する最終的な点検理事会の終了後、「もう理事会点検はない」と発表し、韓国の「IMF卒業」を宣言した。
スタンリー・フィッシャーIMF主席副総裁は、「理事会は韓国の金融危機に続いて起こった深刻な景気停滞からめざましく回復した事に対し政府当局を評価した」と伝え、韓国の経済回復は景気振興を進めるマクロ経済政策と競争的為替レート、広範囲にわたる構造改革、順調な外部条件、そして強力な経済政策施行および外貨保有高増加に対する自信などの要因が複合的に働いた結果成り立ったものである、と指摘した。フィッシャー副総裁は「短期(1年)的なマクロ経済的展望は、2000年度の国民総生産(GDP)成長率が8.5%と予測されるなど安定している」と述べ、最近は韓国経済が持続可能な速度で鈍化され、インフレが抑制される兆候を見せていると述べた。