国際油価が高値を保ったまま推移している中、韓国全体の消費量の70%を占めるドバイ産の原油価格が90年の湾岸戦争以後最高値を記録した。国際原油価格の上昇は、原油輸入額の急増による貿易数値の悪化などを引き起こし、国内経済に大きな負担となる。
韓国石油公社などによれば29日(火曜日)、この日のドバイ産原油価格は10月の輸入を基準として、25日(26・27日は週末休場)の1バレル当たり27.88ドルから28.93ドルに上昇した。これは、今年に入ってからこれまでの最高記録であった3月7日の28.61ドルを上回り、湾岸戦争が勃発した90年10月当時に31.51ドルを記録後、最高値となる。
北海産ブレント油も9月の引き渡し分を基準として1バレル当たり34.68ドルを記録、今年の最高値だった18日の33.67ドルを1ドル以上上回り、同様に湾岸戦争以後の最高値となった。西部テキサス中質油(WTI)はこの日、1バレル当たり32.87ドルで今年の最高値である6月23日の34.75ドルに迫っている。国際原油価格上昇の勢いは、石油輸出国機構(OPEC)加盟国間の異見による追加増産の見通しが不透明で、また冬期の盛需期に合わせて石油の在庫を確保しようとする動きが強くなっているため。そこに心理的不安要因までもが加わり、時勢差益を狙う投機資本がさらに原油価格の不安を助長している。