鉛入りの渡りがに、鉛入りのフグ、タール漬けの黒ごま
中国産食物の韓国人の健康を大きく脅かしている。鉛入りのワタリガニとフグによる波紋が収まってない中、市中に流通されている中国産の黒ごまからも人体に有害なタール成分が検出され、衝撃を与えている。輸入価格が韓国産農水産物の卸値より1割以上も安いことから、中国産の農水産物が速いスピードで私たちの食卓を占めつつある中、このように有害な中国産の食べ物が流通されているということはおろそかにできないことである。
このような中、政府の対応がひどく微温的で控えめなようにおもえるのはなぜだろう。以前、農家を保護するために、中国産ニンニクに関税をかけて、その倍以上の仕返しをされ結局、降参した経験がある所為かどうかはわからないが、今回は控えめすぎるのではないだろうか。
この度のニンニク関税の件と今回の鉛入りの水産物はその性格が明らかに異なるものである。世界貿易機関(WTO)の衛生協定や関税貿易一般協定(GATT)には、国民の保健と動植物を保護するために、科学的な根拠がある場合は、輸入禁止措置を出せるという規定がある。有害農薬が残っている輸入グレープフルーツや台湾産の口蹄疫にかかった豚肉を輸入禁止したのもこの規定によるものである。
在中国韓国大使館の海洋水産官が現地で捜査をしているが、水産物に鉛が入った経緯はまだ明らかになっていない。また、問題となった中国産の水産物全部に鉛が入っていたわけではなく、一部だけに入っていた。
したがって、輸入禁止措置を出す前に現地調査の結果をもとに中国政府に輸出農水産物に対する安全性検査を強化する措置を促すのが先のようにおもえる。中国政府と協定を結び、農水産物に対しては、中国当局(国家出入検疫局)の事前権査証を添付した農水産物に限って輸入を許可する方策を推進するのも一つの方法であろう。国際社会で農水産物の安全度においては、中国よりも高く評価されている韓国の場合も、一部の国家によっては協定により安全度検査を行ってから輸出しているのである。
中国政府が私たちの要求にも関わらず、誠意を尽くさず、これからも中国産輸入水産物から鉛が発見されれば、それ以降、WTOの規定により輸入禁止措置を下すことも考えられるだろう。
中国産タール漬け黒ごまは、ボタリ商人(カバンのような小単位で輸入している貿易商人)が無関税で搬入したもの(5キログラム)を、仲間商人が買入れ市中に不法で流通させたものであるだけに、韓国独自の措置で取り締まることができる。まずは、仲間商人の不法流通を強力に取り締まり、必要によっては中国からのボタリ商人が黒ごま商売をするために韓国へ旅行することができない程度に、携帯搬入量を下げるのも一つの方法であろう。
安物は質が悪いものである。中国産の農水産物を始めとする飲食料には、偽物が多く、不良・有害成分がたくさん含まれていることが、今回のことからも明らかになった。農産物の原産地を確認し、少しばかり値段が高くても、安全な食品を選ぶのは消費者の責任である。