北朝鮮は1日、アジア開発銀行(ADB)に加入申請書を提出した。財政経済省はこの日、北朝鮮の金ヨンムン・貿易省次官が先月21日、ADB総裁に申請書を送付して加入意思を公式的に表明し、実務協議を進めていくことを提案したと明らかにした。
北朝鮮はこの申請文書でADB加入を希望しているが、加入と関連して協議できるADB代表団を北朝鮮に派遣するよう提議している。
フィリッピン・マニラのADB本部側は米国や日本、韓国などの主要会員国に北朝鮮が加入することに対する見解を聴いている。これと関連し、申明浩(シン・ミョンホ)ADB首席副総裁は昨日、陳稔(ジン・ニョ厶)・韓国財相を訪れ、北朝鮮のADB加入意思を説明し韓国政府とADBとの共助方策を論議した。
政府は金大中大統領が今年3月、アジア太平洋経済協力(APEC)の開会演説で、北朝鮮が世界銀行(IBRD)や国際通貨基金(IMF)、ADBから支援を受けることを期待していると訴えるなど、北朝鮮の国際金融機構への加入を積極的に支援している。だが、ADB最大出資国である米国と日本はまだ、立場を明確にしていない。
北朝鮮は90年代半ばにADB加入意思を示したが、米国と日本が北朝鮮のテロ関連活動や日本人拉致(らち)疑惑などを理由に反対し、実現しなかった経緯がある。北朝鮮が会員国に加入するには、12の理事国の合意を得た後、総会で会員が4分3以上出席し、そのうちの3分2以上が賛成することが条件となる。