第12号台風「プラフィルン」の影響で、31日濟州道の小さな村はまるで爆撃を受けたような「廃虚」に化した。秒速40メートル以上の突風によるものである。
また、済州地域では強風で各地で電柱が倒れ停電が発生し、マンションのガラス窓が割れたほかにも、養殖場の施設が破損するなど数多くの被害が相次いだ。
全南シンアン郡フックサン面カコド港では、待避していた42トン級の漁船シングァン丸などの船10隻が高い波に壊れ、船に乗っていた船員20人が怪我をした。
昨日の朝、旋風のような突風で、南済州郡ナンウォン邑の住宅60舎を始めとして、商店・倉庫など80舎あまりが破損し、住民34人が怪我をした。このうち3人はソクィポ医療院に運ばれ、治療を受けている。また、この一帯の電柱と街路樹が倒れたことから電気と電話が切れた他にも、路地に止めてあった1トン貨物トラックなど車両12台が転覆または破損された。
突風による被害がウィミ里に集中的に発生したことで、済州道災害対策本部と南済州郡は、公務員と消防車を緊急投入し、復旧作業を行い、この一帯の交通は8時間ほど統制された。これとともに、済州市内の街灯2つと交通信号機5つが破損し、済州市の廃棄物事業所の圧縮機室の屋根が崩壊した。また、ソグィポ内港に避港していた済州船籍の8トン級漁船が防波堤にぶつかるなど漁船18隻が破損された。
北済州郡チュジャ面ムック里の防波堤は高い波により10メートルほどが失われ、チュジャ面淡水化施設の取水場と南済州郡テジョン邑イルクア1里の海岸道路100メートルほどが浸水した。
済州地域の港には各種の船舶2500隻あまりが緊急待避し、済州とほかの地域を結ぶ6航路の旅客船の運航も二日目中止された。
一方、午前10時15分頃、全南ボソン郡のあるバス停では、強風で屋根が崩れたことで、バスを待っていた女性が重傷を負う事故があった。この日の午前5時には、全南ヨンクァン郡の防潮堤20メートルが崩れ、水田と畑など農耕地15ヘクタールが浸水した。また、全南ヘナム郡では181ヘクタールの水田で稲穂が倒れた。韓国最大の梨産地である全南ナジュ地域の場合は、収穫期を20日あまり残して落果被害を受け、今年の収穫目標量である6万トンは難しいとみられる。
一方、午前9時ごろ全南ワンド郡の海岸に立ててあった電柱から2万300キロワットの高圧線が切れ、3つの郡、5000世帯の電気供給が中断された。また、ヘナム郡の3つの村80世帯も電柱が倒れ、午前6時から2時間の間、停電した。