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[寄稿] 今や「経済体質」を強化する時

Posted September. 04, 2000 11:44,   

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最近、国際通貨基金(IMF)の理事会は、韓国が金融危機や景気低迷を成功的に乗り越えたと評価し、「卒業」を認めた。しかし、メキシコなど金融危機に見舞われたほとんどの国家が金融危機管理体制3年目を乗り超えられず、再入学したことを考えると、卒業を喜んでいる場合ではない。

確かに最近の成長率や物価、国際収支、失業率などの主な経済指標が望ましい数値をあらわしており、外貨危機の主犯だった外貨準備高も史上最大規模の904億ドルに達し、多少余裕が出てきた。しかし、経済に対する不安感はどうしてもおさまっておらず、IMFのスタンリー・フィッシャー首席副総裁も、インフレを抑え、経済改革をより強力に実行することを注文した。

私たちは、身体検査の結果、すべての項目に異常がなかったからといって健康であると断定できないように、経済も各種の指標だけでは経済状況を判断できないため、全体の構造と枠組みをよく見直さなければならないのである。

80年代、日本経済が右肩上がりだった時、イギリスの経済学者が日本経済を太陽が灼熱する「午後2時の経済」であり、イギリスの経済は太陽の沈みはじめる「午後6時の経済」であるとなぞらえたことがある。当時、韓国の経済は太陽が昇りはじめる「午前10時の経済」だったといえるだろう。

言い換えれば、当時の日本経済は「中年経済」であり、イギリスの経済は「老年経済」、韓国は「青年経済」だったのである。長い歳月が流れた今、韓国経済がIMF体制を卒業し、今年も8.5%の高度成長を達成するからといって、また青年経済に戻れるわけではない。もし、そう思っているならば、それは幻覚であり錯覚にすぎない。

最近の韓国経済は、昔のように一眠りしておきたら背が伸びている青年期ではない。昼下がりの中年期に入ったことを自覚しなければならない。中年期にはよく食べ、よく寝ても背は伸びず、体格だけが大きくなるように、今の高度成長の兆しも決して好ましいとは言えない状況である。それは、肥満経済でありバブル経済であるからである。

体が大きくなると、体質も変わるので再び体力が落ちてしまう。私たちは過去、莫大な借款を導入し過剰投資を続け、高度成長を目指してきた結果、金融危機管理体制下に置かれ、このIMF体制を通じて経済の構造や組織、そしてそのパラダイムが大切であるということが分かった。これからはその体制の改善に努力しなければならない。

今も自らを青年期であると思い込んで、高度成長を目指すのは時代錯誤的な考え方である。したがって、これからでも政府と企業、そして国民はバブル経済の成長にだけ目を向けるのではなく、経済の体格や体質の管理に総力を傾けるべきである。肥満を取り除くためには、食生活の調節と、適度の運動が必要であるように、IMF体制の卒業に満足するだけではなく、経済構造と組織の疲労現象を取り除き、中年経済の枠をしっかり整え、21世紀を迎える準備をしなければならない。ここにおいては何よりも政府と政治圏の模範が必要な時だ。