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ギクシャクする韓—露関係

Posted October. 18, 2000 12:11,   

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今年で国交樹立10年目を迎える韓国とロシアの関係が穏やかでない。

韓国に対するロシアの不満が相次いでいる上、首脳会談をはじめとする両国の高官レベルの接触も釈然としない理由で不発に終わっている。今の状況を触発したのは、結局「金銭」的な問題だという意見も多い。

▽プーチン大統領の訪韓の件

現在、目にみえる韓国とロシア間のもっとも大きな不協和音の一つは、プーチン大統領の訪韓の件である。プーチン大統領は、6月外交通商省のイ・チョンビン(李廷彬)長官がモスクワを訪問した時、「年内に韓国を訪問する」と約束したが、先週、ロシアを訪問したイ・ハンドン(李漢東)総理にも、具体的な日程を知らせなかったことで、事実上年内の韓国訪問は霧散された。

プーチン大統領が訪韓を躊躇している中、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記が来年の年頭にロシアを訪問する事が先に決まった。プーチン大統領はすでに、中国や日本、北朝鮮など北東アジアの周辺3カ国を訪問しているので、あえて韓国だけを訪問しなかった点は不自然だ。

▽ロシアの韓国無関心の実情

ロシアの韓国に対する「無関心」は対韓外交の実務責任者といえる外務省の韓国課長が1年も空席であることからもわかる。ロシア政府はイルゲバエフ韓国課長が病気で倒れてから1年が経っているが、いまだに後任を任命していない。外交専門家は、「ロシアの外交順位で韓国は30〜40位程度だ」と話している。

韓国とロシアの否定にも関わらず、相次ぐ韓国の高官のプーチン大統領との懇談が不発に終わっていることについて、モスクワ現地ではロシアの韓国に対する不満あるいは無関心によるものと見ている。

李総理がプーチン大統領に会えなかったのを始め、5月ロシアを訪問したチョ・ソンテ(趙性台)国防長官が「外国の閣僚としては初めて懇談する予定」だと自信に満ちて話したが、結局は会えず、6月イ・チョンビン長官も失敗したのである。金大中大統領の特使として南北首脳会談の結果を説明するためにロシアを訪問した外交省のバン・ギムン(潘基文)次官は、プーチン大統領どころかイバノフ外務長官にもあえなかった。

▽ロシア製の潜水艦購入不発

ロシアは、キロ級潜水艦の韓国輸出が事実上、失敗に終わった事で憤っている。ある海軍退役将星は、「買いもしないくせにプライドを傷付けた」と不満を示した。ロシアは、韓国に償還しなければならない17億ドルの経済協力資金の一部を潜水艦で償還するべく、その輸出を積極的に進めてきた。1隻当り2億5000万ドルで、3隻を売ったときの代金7億5000万ドルのうち3割ほどを経済協力資金に相殺するつもりだった。

特に、プーチン大統領が就任してからロシアは一層積極的な姿勢を取った。軍部と防衛産業業界が、プーティン大統領のもっとも重要な支持基盤であるためだ。また、潜水艦の設計製作会社である「ルービン」社は、プーチンの故郷であるサンクトペテルブルクにある。プーティン大統領は、金大中大統領との電話で、セルゲエフ国防長官と同席し、密かに圧力をかけたりもした。

ところが、ロシア製の潜水艦の導入は、さまざまな事情から事実上霧散した状態。韓国の関係者は、「ロシアには正式に(拒絶を)通報する手続きだけが残っており、高度の政治的決断でも下されない限りは、覆しがたい」と話した。潜水艦販売ができなくなると、ロシアは「交渉の過程で韓国はキロ級潜水艦は、『使い物にならないスクラップ』と罵倒した」と憤っている。

▽見通し

このような韓国とロシア間の不協和音は、ロシアの高位関係者の心の中に、韓国への不信感が深く根を下ろしているため短期内に解消するのは難しいものと見られる。ロシアの高位関係者は、16日「韓国がロシアの潜在力を無視している。韓国は、10年前の国交樹立当時は、米—露—日—中の順で待遇していたが、今は米—日—中—露の順だ」と不満を示した。外交専門家の間では、ロシアが「南北朝鮮等距離外交」から「北より政策」に政策を変えるのではないだろうか、という話も既に出ている。



キム・ギヒョン記者 kimkihy@donga.com