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ASEM会議場、厳重な警備、市民の不満買う

Posted October. 20, 2000 11:32,   

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アジア欧州連合首脳会議(ASEM)が開かれるソウルカンナム(江南)区サムソン(三成)洞のASEM会議場周辺にしかれている警察の交通統制と警備が、「戒厳令」を彷彿させるとし、市民の不満を買っている。

19日午前8時30分頃、地下鉄2号線のシンチョン駅からサムソン駅区間の2キロメートルは、交通統制と戦闘警察のバス10台が道路の一部を占めており、深刻な渋滞となった。20台の市内バスが止まっていたバス専用車線は、まるで駐車場のようだった。

バスから降りてタクシーに乗ったにもかかわらず会社に20分も遅刻したという金某さん(33才)は、「もう少し融通の効く交通統制をすれば、渋滞にはならなかったはず」だとして興奮を隠せない。

ASEM会議場の周辺は、「市民と警察が半々」であるほど、徹底的に出入統制が行われている。会議場の近くにある現代デパートを訪ねた金某さん(53才、自営業)は、「警察が主に出入りを統制するのであるならば、何も棍棒や盾まで持ち歩きながら市民に違和感を与える必要はないのではないか」と反問した。

これに対して、警察は「市民の気持ちがわからなくもないが、今回の会議の重要性からして、一寸の隙も与えないためには、これぐらいの警備は必要」だと述べた。

特に、行事に支障を来たす可能性があるのであれば、いかなる形の集会やデモも認めないと言うのが、政府の方針だ。実際、国家元帥に関する銃撃や爆弾テロ事件には、デモ隊に見せたテロリストによるものがかなりあったと当局は主張する。

世界化に反対する非政府機関(NGO)のデモに備え、当局はASEMの開会式が行われる20日、会議場の周辺に位置しているボンウン寺の外角に警備力を集中させる計画である。ボンウン寺は、会議場に近い上、宗教関係の場所である事から公権力の投入が難しいだろう、ということで、デモにふさわしい場所とされている。

ところが、当局はここに出入りする民間人の中で、デモ隊と思われる者は、有無を問わずバスで警察に連行する方針である。いくらか人権侵害の恐れがあるとしても、行事を円滑に行うのが先だと言う事だ。

当局はデモ鎮圧のために、警察力1万6000人を投入する。軍の機密捜査班と国家情報院など情報機関から投入する兵力だけでも5000人を超す。当局の関係者は、「これほどの兵力が警護を担当する作戦は、政府が樹立されてから初めての事」だと述べた。

自動車の二部制度も当局の協力要請をソウル市が受け入れたためだという。国家元帥が乗用車で移動する際、狙撃を防止するためには時速40キロ以上のスピードが必要だからだ。



パク・ジョンフン、チェ・ホウォン記者 sunshade@donga.com