米国のマドレン・オルブライト国務長官の平壌(ピョンヤン)訪問をきっかけに、朝米間に米国による北朝鮮衛星の代理発射と北朝鮮ミサイルの輸出中断を交換する取り引きが進められているが、北朝鮮はミサイルの生産をそう簡単には放棄しないだろう、とフランスのル・モンド誌が25日(水曜日)、このような見解を示した。
ル・モンド誌は、「オルブライト長官は北朝鮮がミサイル問題を諦めると明らかにしたが、北朝鮮が外部の援助と承認を得るために出すことのできる唯一のカードが「ミサイル開発」であるだけに、そう簡単には放棄しないだろう」と分析している。北朝鮮はアメリカの産業衛星を通した北朝鮮衛星の代理発射という見返りがある時になって、ミサイル輸出中断や実験中断に応じるだろう、と見ている。しかしこれはミサイル生産の放棄を意味する訳ではない、とルモンドは強調する。
「100万の兵力を保有しているが通信輸送部門画が劣悪な北朝鮮は、情報力の強化を求めており、衛星を通した情報収集は軍事的スパイも可能だという点で、かえって北朝鮮の技術力を補完するだろう」と同新聞は見通している。ル・モンドは軍事専門家の言葉を引用し、「北朝鮮が北朝鮮産のミサイルを保有している他の国家でミサイル実験をすることも可能」だと指摘し、「衛星代理発射とミサイル輸出中断の交換取り引きは、究極的に北朝鮮のミサイル放棄を保障することにはならない」と主張した。