Go to contents

「コスプレ」10代のマニア文化としての座を占める

「コスプレ」10代のマニア文化としての座を占める

Posted November. 01, 2000 20:00,   

한국어

「あっ、『ゾンビ ハンター』のトシオじゃない?」

「ほら、エジモンもいる、エジモン!」

土曜日午後4時、ソウル地下鉄2号線江南(カンナム)駅。漫画とゲーム機からついさっき抜け出してきたかのようなキャラクターの服装をした約130人が地下鉄に乗り、どこかに移動している。大人達は「一体彼らは何者?」という視線でじっと見ているが、彼らは意に介さない様子だった。

彼らが到着したのは、インターネット企業であるキャラクターラップが主催する「コスプレ・コンサート」が開かれるソウル・三成(サムソン)洞COEXモール。キャラクターたちが現れるや、会場に既に来て待っていた10代の若者たちがわっと押し寄せ、彼らを囲んでフッラッシュを光らせた。

『さくら』の「さくら」、『封神演義』の「テゴンマン」、『Xクランプ』の 「エジモン」など、コスプレ毎に楽しく登場する人気キャラクター。この日、会場でも彼らにカメラが一番集中した。

「さくら」とさくらの友達である「ともよ」にそれぞれ扮装したパク・Aさん(16歳・中3女)と、チェ・Bさん(17歳・高2女)は、「今日初めて会ったが、コスプレをしてみると同じ漫画を素材ににした人同士はすぐに親しくなる」と語り、並んで立ち同じ年ごろの青少年たちに、漫画の場面そのままのポーズをとってあげていた。ミレニアム広場で写真撮影などをした後、COEXモールの室内で開かれたコンテストでは‘ポーズ賞’など9部門にわたって行事が開かれた。

参加者の衣装はほとんど南大門(ナムデムン)、東大門(トンデムン)などを歩き回り、布や小道具を買って直接作ったもの。そのためか参加者たちの衣装をよく見るとがたがたの未熟な裁縫の跡や、所々ピンで粗く留めてある部分も目につく。

水原(スウォン)から来たイ・ミジンさん(16歳)は「エジモンの髪を作るために頭に針金をのせ、新聞紙でぐるぐる巻いたあと、再び糸で覆い白い鬘と全く同じ色に染めた」と話し、「服や髪を作るのには一週間かかり、材料費などで約10万ウォンくらいかかった」と語った。

コスプレが一つの文化として座を占めるようになり、弘益(ホンイク)大学前や東大門などには、コスプレの服そのものを専門に扱う店まで出てきた。公式な規定があるわけではないが、青少年達が主に参加してみると△骨盤と胸の露出禁止△着物など露骨な外国色の強いものの禁止、などそれなりに‘不文律’もある。

国内各種漫画サークルが、仲間内で楽しんでいたコスプレが公式行事となったのは97年9月。全国漫画サークル連合会(ACA)が、当時ソウルのコピョンプレヤー・イベントホールで漫画祭りの舞台行事として設けたのが始まり。当時約20名が参加したコスプレは、今年には1000名以上が参加した大規模行事に急成長した。現在コスプレを楽しむマニアは約4万名ほど。

すでに10代をターゲットにしたそれなりのイベントには、舞台行事としてコスプレは外せない。コスプレが人気を得る一番の理由は‘自分が主人公になれる’という点。ACAのユ・ジェファン会長は「映画など他の文化ジャンルは他人が作ったものを楽しむだけだが、コスプレは自分が主体になり、積極的に参加できる遊びの文化という点で急速に広まっているようだ」と語った。

▼コスプレとは▼

「コスチューム・プレイ(costume play)」の略語。漫画やゲーム、アニメのキャラクターと全く同じ服装をして、彼らの行動や姿のまねをして楽しみ、公演する行為。漫画とゲームのキャラクターを友達にして育った‘キャラクター世代’の代表的マニア文化である。



康秀珍(カン・スジン)記者 sjkang@donga.com