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[社説]予算を浪費するだけの自治体イベント

[社説]予算を浪費するだけの自治体イベント

Posted November. 02, 2000 20:12,   

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一時は韓国の代表格であった企業が現在は生死をさまよう状況である一方、全国各地ではお祭り雰囲気のイベントが後を断たない。各地方自治体が‘10月文化の月’の前後に、競ってイベントを開いている。‘市民の日祭り’、‘何々文化行事’など名前はそれらしいが、実際は大部分が享楽に興じるだけの場に成り下がってしまった。一部の行事は、かなりの予算を投入したにもかかわらず、内容の伴なわない「カラッポ行事」という批判まで出ている。

ソウル市の場合、「国際メディア総合祭り」と銘打って、9月2日から2ヶ月間の日程でソウル市立美術館などで、「メディアシティーソウル2000」を開いた。しかし、市民達から好評を得るどころか、反感だけを買う結果となった。すでに流行りの過ぎた装備を先端メディアと紹介した上、準備も不充分なイベントに、高い入場料を出してまで足を運ぶはずもない。ソウル市はとりあえず15日間行事を延長したが、50億ウォン以上の赤字が不可避である状況だ。また、先週数億ウォンの予算をかけ、週末には交通規制までして「ソウル市民週間行事」を開いたが、これも結局予算を浪費し、市民に対しては不便な思いをさせただけという指摘を受けている。

他の自治体もよく似た状況である。釜山(プサン)市の場合、ほぼ1年中各種の祭りが行われる。先月の「釜山映画祭」、「チャガルチ祭り」に続き、現在は「我が愛釜山祭り」が行われている。9日からは9ヶ国11都市が参加する「アジアンウィーク2000」が開かれる。仁川(インチョン)市の「世界舞踊祭り」、慶尚(キョンサン)南道の「昌原(チャンウォン)国際自動車競技大会」などは大赤字となった。

もちろん祭りは必要である。その地域の伝統文化を引き継いでいくことは勿論、住民達の一体感の向上と文化的欲求を充足させるという点で、収益性だけを考えてはいけない側面もある。

しかし問題は、95年民選自治体の実施以降、各地域の祭りが固有の色を失っているという点だ。次の選挙を意識した自治体長が、観光商品の育成などを名目にして、似たり寄ったりの祭りを作り出したからである。全国的に‘○○娘選抜大会’が80を越えるほどにまでなっているのが現状だ。全羅(チョルラ)南道咸平(ハムピョン)の「蝶々祭り」の場合のように成功した企画もなくはないが、大部分の地方自治体の祭りは、正に予算の浪費そのものである。

そうでなくとも、財政自立度の低い自治体が、イベント型の祭りをむやみやたらに行っているので、住民達の不信と不満が募るのは当然のことだ。政府が自治体長リコール制導入などを検討しているのもこのためであろう。

今や住民達が、自治体の予算浪費を監視し、自治体長を審判しなければならない。市民の力はラブホテル反対運動で既に確認されている。