米国が今月1日から3日までマレーシアのクアラ・ルンプールで開かれた米朝ミサイル高位級会談で“射距離300km、弾頭重量500kg”を超えるミサイルの輸出を抑制する‘ミサイル技術統制体制(MTCR)’に基づき北朝鮮ミサイル問題を解決することを北側に提議したことが5日、明らかになった。
ソウルの外交消息筋はこの日、「今会談で米国側は『窮極的に北朝鮮ミサイル問題はMTCRの遵守および加入を通じて解決しなければならない』という立場を示しており、MTCRを説明するのに相当な時間を費やした反面、北朝鮮は『経済的な補償問題を先ず解決すべきだ』という立場であった」と述べた。
これに対して米側は、国際経済機構などを通じて借款導入や投資誘致のような間接支援方式を提示し、MTCRのような国際規範を通してミサイル問題を根本的に解決することを改めて主張したという。
専門家らはこれと関連して「ミサイル輸出で『ドル稼ぎ』をする北朝鮮の立場からだと確実な経済的な補償無しにミサイル輸出を抑制するMTCRを遵守したり、加入することは不可能なことだ」という反応を示している。
また、「米側が北朝鮮に要求している水準がどれほどかは知らないが、MTCR問題を細かく取り上げており、クリントン米大統領の訪朝へつながる北朝鮮のミサイル問題を一括して解決しようとの意図があると解釈される」と話した。
一方、米側の要求通り、北朝鮮がMTCRを遵守するとしてもすでに開発されている射距離300km以上の中短距離ミサイルに対しては統制する方法がないことから、まだ射距離180kmになっている韓国との「ミサイル非対称性」などに関する論議も予想されている。
夫亨權(ブ・ヒョンゴン)記者 bookum90@donga.com