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[光化門にて]金融監督院の改革、思い切って行うべし

[光化門にて]金融監督院の改革、思い切って行うべし

Posted November. 10, 2000 14:30,   

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Kさんは去年設立された小さな金融会社の代表取締役だ。彼は、設立を届け出るために金融監督院を訪れた所、職員の話にやる気を無くしたと言う。

「これから金融業に携わるためには、何であれまずは金融監督院に知らせるべきです。他の所が金融監督院より先に知っていては困ります」。

会社設立を金融監督院に事前に報告していないとして、担当者からしかられたという。

金融業に携わっている人たちには共通の話題がある。金融監督院への不満がそれだ。公開会議で金融監督院の方針に「反抗」したために、ひどい仕打ちを受けた事や検査のために訪問した職員にやられた事など。

いわゆる「チョン・ヒョンジュン(鄭鍱ジュン)ゲート」が起きてからは、こうした批判は一層露骨なものになった。さらにその批判は金融監督院への改革の注文につながっている。政府は、改革の手綱を企画予算処に任せた。年末まで改革案を整え、関係法令を改正し、来年度の第1ー4半期には施行するものと見られる。

専門家たちのあいだでは、巨大になった金融監督院の権限と組織を縮小する形で改革すべきだと言う意見が大勢だ。金融機関の許認可権を財政経済省や他の機関に任せるか、監督機能と検査機能を分離しようと言う案も出ている。

しかし、金融界の反応は冷めている。最初は改革に拍車をかけているかのように見えた政府も同じである。実際、金融関係者らは金融監督院の変化にそれほど期待していない。どうしてこのような反応がでるのだろうか。改革なんかしても変わらないだろうということであろうか。

まずは、根本的な改革ができるだろうかという疑問を持っている。金融監督院という組織は金大中政府の改革のシンボルであり、金融、証券、保険に分けられていた監督院を改革というスローガンのもとに合併したからだ。

そのうえ、金融監督院の権限を他の部署に譲るとは。ますます殿様が増えるだけだと心配している。外国では監督権が分散され、牽制と均衡の原理がうまく働いている。なぜ韓国ではそれができないのだろうか。

監督機関の改革も大事だが、監督の仕方が変わるべきだ。現在の金融監督院は、「すべての金融情報は金融監督院に」というスローガンとともに目を光らしている。その過程でしてはいけない事に干渉をし、さらには金融市場をも左右できるという錯覚をしているようだ。監督機関は国民の財産を取り扱っている金融会社の不正を防止するのが、第一の役目である。

金融監督院の職員たちの考え方も改めるべきだ。一部では金融監督院の職員たちが、「この恨み必ず晴らしてもらう」とばかり不満を抱いているという。金融監督院が腐敗の中心のように思われている事に対する抗議の表れだと言う。先日行われた金融監督院の自浄決議大会に対しても不満の声があったと言う。しかも、金融監督院が存在してこそ、構造調整がうまく行くはずだといって、金融監督院に対する改革延期論まで出ている。

今や金融監督院は、企業や金融界を心配するよりは自らを顧みるべきだ。政府も金融監督をきちんと遂行するためには、金融監督院の改革を急がねばならない。金融監督院の改革がうやむやに終われば、構造調整は難しいかも知れない。これを機に金融監督業務を民間に任せるのはどうだろうか。



朴永均(パク・ヨンギュン)記者 parkyk@donga.com