新種の多段階販売がインターネットを通じて雨後の筍のように広まりつつある。
この会社らは大部分‘合法的’なねずみこう販売会社だと主張しているものの、実状をよく見ると、不法的なピラミッド(ねずみこう)会社との類似点が少ないため、被害が続出する恐れがある。
20日、関連業界によると、一部の会社はウェップサイト上に多段階販売会社との事実を隠したまま高収益のみを誘い水として使っているため、これを鵜呑みにして会員に加入するネチズンが増えつつあるという。
▽業界の眩惑=会社員のKさんは最近、オンライン・ショッピングモール会社であるH社のウェップサイトに入ってみて、疑問点が生じてH社に電話をかけてみた。同会社は98万ウォンを出すと個人のショッピングモールを作ってあげる上、そこを通じた販売の売上高の5%を収益として与えると説明した。ウェップサイトにはそんな表現を全然使っていないが、取り合わせてくる人には‘大金’が儲けられると誘ったという。会社側はまた、個人のショッピングモールを開く人を紹介すると20万ウォンの手当てを与え、また、Kさんの紹介した人が再び別の会員を紹介するとKさんに加入費の5%を手当てとして与えるとも付け加えた。加入者が増えれば増えるほどKさんは何もしなくても莫大な手当てが与えられるわけである。
▽1万ウォンを投資すれば10億ウォンが儲けられると売り込む=G社は、1万1000ウォンを会費として出せば会員として登録してあげる上、別の会員を紹介したり、会員として紹介した人が会員を再び紹介したりするふうに総6段階が進行するまで、その度に1000ウォンずつ与えるなどと売り込んでいる。段階毎に被推薦人が10人である場合、△第1段階10人△第2段階100人△第3段階1000人△第4段階1万人△第5段階10万人△第6段階100万人となり、総6段階を通じての収入は10億ウォンにも達するといる。一言で1万ウォンを投資して10億ウォンを儲けられるとの荒唐無稽な計算の仕方を提示する。しかし、この会社は「代価なしに会費を払わせると不法に当たるかも知れないが、会員の加入者にゲームと関連したインターネット・サービスなどを提供しているため不法ではない」と主張している。
S社は、ウェップサイトに準会員として加入して同サイトを広報すると一定額の手数料を与えるとの条件で、ネチズンを集めている。この会社はこれと共に毎月29.95ドルを出して雑誌を購読する正式会員になる場合、手数料の2倍を与えると提案して、それとなく正式会員への加入を誘導している。ウェップサイトには、“年俸10万ドル稼ぎは1万5000ドルを稼ぐように簡単”とのコピーが一攫千金の夢にとらわれたネチズンを誘惑している。この会社の手数料も、本人が直接正式会員をどんなに多数加入させるか、また、全体会員がどのくらい早く増えていくかによって決められるため、ピラミッド販売と非常に類似している。
▽回りの人に被害を及ぼす恐れ=YMCA市民中継室の徐塋鏡(ソ・ヨンギョン)消費者政策チーム長は「自分のもとに何人の会員を集めるかによって収入が決められる会社は、事実上のピラミッド会社に当たると言える。ピラミッド式販売会社の極小数の上位販売員は大金を儲けることも出来るかもしれないが、多くの場合は、投資金も無くしてしまうことが一般的だ」と説明した。徐チーム長はまた、「不法的なねずみこう式販売に浸ってしまうと、金銭的な被害は言うまでもなく、親戚や友だちなどとの対人関係も崩れてしまう深刻な事例が少なくない」と付け加えた。