韓国の場合、殺人、強盗、レイプ、窃盗、暴力などの5つの犯罪が平均1分1秒当たりに1件ずつ発生していると分析された。このような5つの犯罪発生頻度は、1998年の1分35秒、1999年の1分22秒に続いてだんだん頻繁になっていることを表している。
▽犯罪発生頻度の分析
警察庁は8月から全国の2912ヶ所の交番に、犯罪が発生すると24時間以内にコンピュータに入力される‘犯罪分析予測システム(compstat)’を稼働し、1月から先月までの10ヶ月間、全国の犯罪発生頻度を分析して(犯罪時計・絵参照)26日、発表した。
これによると、韓国では殺人が平均9時間4分、強盗1時間36分、レイプ1時間17分、窃盗3分5秒、暴力1分35秒の間隔で発生した。
これは1996年の殺人12時間45分、強盗2時間23分、レイプ1時間34分、窃盗7分30秒、暴力2分42秒などと比べると、殺人は3時間41分、強盗は48分、レイプは17分、窃盗は4分25秒、暴力は1分7秒ずつ速まったものである。
去る10ヶ月間発生した総犯罪件数も142万6679件として、去年の同期間(137万9634件)より3.4%増加した。しかし、検挙率は88.5%として去年(95.4%)より6.9%ポイント減少した。
▽犯罪の発生しやすい時間
犯罪別に発生しやすい時間帯は、暴力は午後7〜12時である反面、窃盗の場合は0〜午前4時と家長の出勤した直後である午前8時前後及び外食の多い、週末の昼の時間帯であるという。殺人とレイプは、特に発生しやすい時間帯はなく、24時間均等に発生した。
警察庁の鄭京載(ジョン・キョンゼ)捜査課長は「特に窃盗の場合、既存には深夜時間に多発していたものが、主婦が一人でいる、あるいは共稼ぎの場合に留守にしている昼の時間帯に移りつつある傾向だ」としつつ「また、最近の景気の低迷のために窃盗事件が急増しているため、格別な注意が必要になる」と強調した。
▽先進国との比較
人口10万人当たりの犯罪発生件数は殺人1.7件、強盗9.7件、暴力592.1件などとして、アメリカ(殺人7.4件、強盗202.4件、暴力388.2件)やイギリス(殺人2.75件、強盗128.51件、暴力17.4件)と比べると、殺人と強盗の発生は遥かに少なかったものの、暴力は韓国の方が多発したものが明らかになった。
アメリカの去年の犯罪発生頻度は殺人31分、強盗1分、レイプ6分、窃盗4秒などであった。
一方、日本(殺人1.1件、強盗2.17件、暴力15.3件)と比べると3つの犯罪全て、韓国の方が多い。
鄭課長は「犯罪発生の統計は国毎に少しずつ基準が異るため直接的な比較は難しいが、大体韓国は先進国に比べ、殺人、強盗は少ない反面、単純暴力は多い方だ。外国の場合は計画的な暴力が多いが、韓国は偶発的な暴力が多い。何より韓国人の『パルリパルリ(速く速く)』文化が暴力発生頻度を高めているようだ」と分析した。
警察庁はアメリカ、日本などの先進国のように、今後、地域別・時間帯別の犯罪発生頻度をいわゆる“一人の市民がある都市の夜の町を歩きまわる際に犯罪に遭う確率”など、いくつかのモデルを決め、犯罪への脅威を数値化する予定である。
ホ・ムンミョン、チェ・ホウォン記者 angelhuh@donga.com