顔をしかめながら、誰も真似することのできない恐ろしいラストスパートを見せ、ゴールを通り過ぎたボンダリことイ・ボンジュ(李鳳柱、30、三星電子)は、息遣いも荒く疲れた表情であったが、やり遂げたという勝利の喜びに酔いしれていた。
優勝こそできなかったものの、2時間9分4秒の堂々たる2位。シドニー五輪の後、わずか2ヵ月でフルマラソンに出場。無理な挑戦にも関わらず、彼は「見てろ」と言わんばかりに準優勝に輝いた。ランナーとしての健在ぶりを見せ付けた記録であり、彼のプライドをも守った成績であった。彼でなくては成し遂げることができなかったであろう。
梁鍾久(ヤン・ジョング)記者 yjongk@donga.com