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[社説]「警察人事」問題あり

Posted December. 07, 2000 12:44,   

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国事を心配する声が高まりつつある。国政が総体的な危機に瀕しているとのことである。政治は日増しにこじれて、経済も憂欝な指標しか見えない。そのため、国民は毎日苦労をさせられ、未来に不安感を持たざるを得ない。結局、与党も金大中(キム・デジュン)大統領に国政刷新策を提案するに至った。

さまざまな見方があるだろうが、最近の国政危機は、国民統合、具体的には東西(慶尚・キョンサン道地域と全羅・チョンラ道地域)和合の問題をうまく処理出来なかったことにより生じたと思われる。金大統領は政権出帆以来、ことある毎に東西和合を強調してきた。時には地域葛藤と関連した悩みまでも吐露した。しかし、和合の糸口を見い出すどころか、却って葛藤の溝が深まってしまった。理由は簡単である。今までの人事の公正さが疑われ、それが葛藤を扇いだ要因になったのだ。

このような流れから、数日前行なわれた警察幹部の人事は理解に苦しむ。政府は今回の人事で、全羅北道全州(チョンジュ)出身の李茂永(イ・ムヨン)警察庁長を留任させると共に、ソウル警察庁長に全羅南道ヨンアム出身の朴金成(パク・クンソン)京畿(キョンギ)警察庁長を内定した。警察史上初めて全羅道出身が警察の両核心要職につくようになった。

特に朴庁長は、1998年3月の警務監の昇進に続いて1年8ヶ月ぶりに治安監になり、1年ぶりにまた警察序列2位の座についた。能力本意の人事とはいえ、警察内部でも彼の高速昇進に疑問を抱く人が少なくないらしい。既に彼が次期警察庁長になるとの噂も出回っている。

そればかりではない。‘警察庁情報局長は全羅道出身’との人事の基本枠もそのまま維持された。治安監に昇進した人も全羅道出身が3人、慶尚道出身2人、京畿、江原(カンウォン)、忠清(チュンチョン)出身がそれぞれ1人だった。

政府は、エコヒイキ人事の問題が浮上する時はいつも、慶尚道一色だった過去の不均衡を正すだけだと強弁してきた。また、全体的には全羅道出身より慶尚道出身が依然として多いとの説明も忘れなかった。

しかし、この論理は見せかけに過ぎない。問題は各分野の核心要職である。青瓦台(チョンワデ・大統領府)と行政部は勿論検察、国家情報院、国税庁、警察、軍部など‘影響力のある要職’には大部分全羅道出身がついた。これだから、エコヒイキ人事の是非が後を絶たないのだ。

にもかかわらず、こういう警察人事を押しきったことから判断すれば、今後、金大統領は集権後半期の権力拡大現象を意識して、このような人事を続けるのではないかとの懸念を禁じ得ない。

繰り返して強調したいが、国民和合のためには何よりも、誰もが頷く、常識にかなった人事が先行されなければならない。