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ブッシュの朝鮮半島に対する政策

Posted December. 15, 2000 11:37,   

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「仕事の量が多くなった」。

米国の大統領選挙でのジョージ・W・ブッシュ共和党候補の大統領当選の確定を受けて述べた政府の高位当局者の言葉である。政府関係者らは「共和党政府に変わっても対朝政策の大きな枠組みは変わらずに維持されるだろう」と言いながらも、かなりの負担を感じる表情だった。

これは米朝関係が、南北関係と共に朝鮮半島での緊張緩和や和解協力の構図作りに相互補完的な機能をし、韓米関係にも影響を及ぼしてきたからである。

米共和党が7月末に採択した政綱を見ると、「北朝鮮は国際社会のカキの外に止まっており、南北首脳会談以降にも朝鮮半島には戦争の勃発可能性が残存している」と前提している。韓国の対朝包容政策とは根本的に違う見方である。

専門家らは、韓国と一緒に朝鮮半島での雪解けムード作りに一役を買ってきた米国が、突然対朝強硬路線へ旋回することはあるまいとは見ながらも、共和党の外交路線に照らして、長い目で朝鮮半島政策も軌道修正が不可避なだけに、徹底した準備態勢を整えるべきだと指摘する。

金大中(キム・デジュン)大統領が来年1月20日ブッシュ当選者が大統領に就任すると、早い時期に米国を訪問して韓米関係と対朝政策などを話し合う計画だとされているのもこのためであろう。

金聖翰(キム・ソンハン)外交安保研究員教授は「ブッシュ政府が既存の対朝介入政策を諦めることがないものの、一方的な対朝支援の見直しと徹底的な相互主義を北朝鮮に強要する可能性は高く、これは米朝関係の冷え込みと韓米間の冷気流をもたらす可能性がある」とし、積極的な対策作りを促した。

もちろん`折半の勝利'をかかえて誕生するブッシュ政府としては、新たな対外政策を立案するにはかなりの時間が必要である上、同盟国の韓国政府の立場を無視することも出来ない。それに、クリントン行政部の対朝包容政策に代わり得る代案もないとのことで、当分の朝鮮半島政策には大きな変化はないとの見方が多い。

にもかかわらず、共和党が対朝`包容'よりは`抑止'を重んじてきたことで、雪解けムードに包まれている南北関係に直ちに心理的な負担を与えている。特にブッシュ当選者陣営の外交ブレーンは北朝鮮の変化如何に依然として疑いを持っており、北朝鮮の大量殺傷兵器開発には強硬な立場を取っている。

姜声允(カン・ソンユン)東国(ドングッ)大教授は「米政権の変わり目に北朝鮮がどれほどの変化意志を見せられるかが重要な問題になりつつある」とし、「短期的に南北関係は却って速度を増す可能性がある」と見通した。

北朝鮮が変化意志を見せられるもっとも確実なメッセージは、金正日(キム・ジョンイル)総書記のソウル答訪に続く`南北共同宣言の履行'である。離散家族訪問団の交換や南北間の人と物との交流を活性化することもその指標になり得る。北朝鮮がこれら問題に最大限の誠意を現わせば、ブッシュ政府も対朝政策の樹立と運営において融通性と弾力性が持てるとの観測だ。

尹永寛(ユン・ヨングァン)ソウル大教授は「共和党が中国を戦略的な競争者として見なして国家ミサイル防衛(NMD)を積極推進するとの公言をしただけに、米中間の対立が予想される。これは朝鮮半島問題にも否定的な影響をもたらす可能性があるだけに4大国外交が重要となる」と説明した。