韓国国立オペラ団と日本の東京室内歌劇場が、韓国語と日本語による室内オペラを共同でつくり、19日と20日の二日間、東京新国立劇場中劇場で公演を行った。特に、3回ある公演のうち1回を、韓国と日本各々が互いに相手国の言語で公演し、大きな反響を呼んだ。
韓国側は、キム・ユジョン(金裕貞)の短編小説『春 春 春』を題材とし、イ・ゴンヨン(李建饁)が作曲したようなタイトルの作品を、オ・ヒョンミョンの演出でお披露目した。とても意地悪なおじいさんが、婿養子として連れて来たキルボをこき使い、結婚は結局させないという戯曲。昔の農村の風景を背景にしたこの作品は、伝統音楽の音階やリズムに乗って、韓国人のユーモラスで楽天的な気質をよく表現しているという評価を得ている。キム・クァンドン、チェ・チンホ、シン・エギョン、チュ・ヒミョンなどが出演。
一方日本側は、詩人になろうとする夢を捨て切れない男性が、官職を捨て出家し、虎になるという山月記の内容で、日本の伝統仮面音楽劇である能の雰囲気が漂う構成となっている。今まで50回以上公演された代表的な室内オペラの作品である。
韓日両側は、来月22〜25日、ソウルの国立劇場で開催される「第3回ソウル国際室内オペラ祝祭」でも同じ作品を共同で公演するなど、オペラ界でも韓日交流拡大の兆しが窺える。