「韓国バレリーナの教科書」と呼ばれる国立バレー団の主役イ・ウォングク(34).
国内では、男性ダンサーとして彼のように大衆的な人気を博した者はかつていなかった。バレー・スターとしては珍しくファンクラブも持っており、昨年「ロミオとジュリエット」の公演では、彼の配役が変わったら払い戻し騒ぎが起こった程だ。
しかし、彼は高校(プサン・ドンミョン工業高)を6年間も通ったぐらい、一時は「厄介者」であった。家族も諦めたこの問題児が、バレーを始めたのは20才の時。30数人の学院受講生の中で、男性は彼一人しかいなかった。
一時、「ボリショイの独裁者」として君臨したロシアの世界的な振り付け師ユリ・グリガロビッチは、彼のことを躊躇なく「韓国バレー界において最高のダンサーだ」と評価した。
金甲植(キム・カプシク)記者 gskim@donga.com