「ストッキング(stalking)安心保険」。外国の話ではない。韓国のある保険会社が先月売り出した新品である。契約者がストッキングにあった場合、治療費や慰労金などを支給するという売り込みで、販売に乗り出した。有名な芸柏lの悩み事ぐらいに思えたストッキングの被害が一般人にも急速に広まり、保険の登場までに至ったのである。ストッキングは特定の人に執拗に付きまとい、嫌がらせをすることをいう。
△「ジャンニ・ベルサーチ、モニカ・セレス、そしてあなたの後ろにもストーカーがいる」。先日、英国放送BBCは、今や誰でもストッキングの被害者になりうることをこのように阜サしたという。デザイナーのベルサーチはストーカーによって命を失い、テニス界のスター、セレスはゲーム中にストーカーに刃物で刺されるなど、主に有名人を対象としたストッキングが、一般の人々まで脅かしているというのだ。BBCは16≠R0才の女性の20%、男性は10%がストッキングの被害を経験したと報じた。
△ストッキングは現実の空間だけにとどまらない。最近韓国でもインターネットを通じて特定の人に悪さをするサイバー・ストッキングが急増している。心変わりしたガールフレンドの電話番号、私生活などを繰り返し掲示板に公開し、本人に直接悪質のeメールを送るといった手口だ。最近、韓国刑事政策研究院がインターネットを利用する14≠R9才の男女602人を対象に行った調査の結果、女性の27.1%がサイバー空間でセクハラをされ、うちサイバーストッキングも4.5%に上ることが分かった。
△米国では90年カリフォルニア州を初めとし、49の州が次々に反ストーキング法を制定し、98年に制定された連邦反ストーキング法では、サイバーストッキングも処罰の対象となった。日本も昨年ストーカー規制法を制定し、施行された。韓国ではストーキング犯罪を対象にした特別法の制定はまだ論議中である。主に沫ヘ行為処罰法などを適用しているが、サイバーストッキングに対しては、7月から効力を発する情報通信網利用促進などに関する法律に処罰規定が明記されている。サイバー空間の匿名性にかこつけて、いつまでも嫌がらせを止めない者は、必ず痛い目に見舞われるであろう。