大宇(デウ)グループの粉飾会計の関係者に対する司法処理が進められており、東亜(ドンア)建設が過去にも粉飾を行ってきたという衝撃的な自白をしたことで、粉飾会計に対する関心が高まっている。金大中(キム・デジュン)大統領も、1日(木曜日)に「国民との対話」で粉飾に対し、「政府が知った以上放っては置かない」と語り、粉飾決算に対する今後の政府の強力な処罰を予告した。しかしこの大統領の発言は現実的ではない。
粉飾会計とは、企業が決算過程で実績を水増しするために会計帳簿を操作する行為で、大部分は金融融資を受けやすくしたり、株価を高いまま維持する目的で行なわれる。操作された粉飾帳簿だけを信じてお金を貸す銀行や、善良な投資家が被害を受けるという点で、粉飾は悪質な詐欺行為にあたる。一部の会社の故意による粉飾に基づいて、企業倒産後に公的資金が投入され、国民経済が悪化した現実を考慮した場合、粉飾根絶に対する政府の意志はどんなに強調しても、し過ぎということはない。
しかし粉飾はすでに韓国企業に蔓延した「慢性疾患」であるため、その慣行を止めさせることは、そんなに単純なことではないという所に問題がある。今月7日に金融監督院が、100社の上場企業の約3分の1が、過去11年間に粉飾を行なってきた事がわかったと発表したことだけを見ても、状況の深刻さを察することができる。果たして金大統領が言ったとおり、政府が知った以上、これら全ての企業に対しても大宇役員に対するのと同等の処罰を与えることができるだろうか。粉飾が企業と金融機関、そして会計法人の暗黙の了解の下に行なわれているとしたら、根絶はもっと難しくなる。官治金融時代に、融資圧力を受けた銀行が会計帳簿を融資の基準に合うように直せと要求した例が数多かったとしたら、そして企業に友好的な会計法人が形式的な監査しか行なっていなかったとしたら、今さら誰がその過ちを進んで語りだすだろうか。
もっと言えば、一度粉飾をすればその企業は次の年にも前年に粉飾した分だけ再び帳簿をごまかさなくてはならないのに、果たしてそれを素直に断絶できる企業がいくつ存在するだろうか。現実的な疑問である。なぜ金監院幹部が過去の粉飾に対する赦免を主張して辞職したかを考えてほしい。つまり粉飾会計を根絶する最も重要な道は、処罰優先の政策ではなく、過去との断絶を促し、受け入れることだ。そうしない場合、硬直した会計監査を批判する企業が増え、株式、債券市場の大混乱が起きる可能性も大きい。政府の賢明な選択が要求されている。






