Go to contents

[社説]ジュネーブ合意は守られるべき

Posted March. 05, 2001 19:04,   

한국어

火曜日(6日)からの金大中(キム・デジュン)大統領訪米に時期を合わせ、米国議会と研究団体の一部の人たちが94年に締結された朝米ジュネーブ核合意に対する異議を唱えており、注目されている。ご存知の通りジュネーブ合意は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核凍結と、それに伴う対朝軽水炉2基建設支援と米国による対朝重油支援を骨子としている。

米下院の一部議員が先週金曜日に「ジョージ・W・ブッシュ大統領は今回の韓米首脳会談で、ジュネーブ合意を遵守すると約束すべきではない」という内容の書簡をホワイトハウスに送ったという。それ以前にもジェームス・ダリ元駐韓米大使も、ジュネーブ合意の代案が必要だと主張し、リチャード・アーミテージ国務省副長官とポール・ウォルフォビッツ国防省副長官も入閣前にジュネーブ合意の見直しを主張していた。米国側のこれらの主張は、おおむね北朝鮮の軽水炉発電所運用能力と、プルトニウム生産の可能性に対する懐疑、そしてジュネーブ合意による米国の対朝重油費用の増加などをその根拠としている。これらの主張は、北朝鮮に対する厳格な相互主義と検証を要求するブッシュ政権の登場によって、さらに力を増してきている。

しかしジュネーブ合意はどんな場合であれ、徹底的に遵守されるべきだというのが我々の考えだ。ジュネーブ合意は、冷戦体制の崩壊後の不安定な朝鮮半島情勢を安定させる役割と機能を担ってきたのは事実である。従ってどちらか一方でもジュネーブ合意を守らなければ、今日の朝鮮半島情勢は不安定なものとならざるを得ない。ゆえに韓国政府はもちろん、ブッシュ政権すらも、現在のところはジュネーブ合意の徹底した履行を強調しているのだ。北朝鮮も例外ではない。ジュネーブ合意に対する米国側の一部の不満は内容的に説得力が足りない。

彼らの主張どおりに北朝鮮に再び火力発電所を建設することになれば、天文学的な工事費が必要なばかりでなく、これまでに軽水炉工事に投入された6億ドルもすべて水の泡となる。また軽水炉で核兵器の原料となるプルトニウムを抽出する可能性があるというが、その可能性はないというのがジュネーブ合意締結当時の結論だった。米国が北朝鮮に提供している重油の価格が3倍も高騰したというが、それも現金ではなく年間50万トンで合意したのだから、何があっても米国側が守るべき約束である。

とにかく今回の韓米首脳会談は、ジュネーブ合意や国家ミサイル防衛体制(NMD)などの朝鮮半島の安保に関わる主要問題に対し、両国首脳が十分な意見交換によって理解の幅を広げる場とならなければならない。