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[寄稿] 北、軍事力増強 現実を直視せよ

Posted March. 06, 2001 14:35,   

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7日、米国のワシントンで開かれる韓米首脳会談では、ジョージ・W.ブッシュ米大統領の共和党政権の出航をきっかけに韓米両国間の今後の対北政策をどのように調節するかが主に論議されることと見込まれている。金大中(キ厶・デジュン)大統領は首脳会談でビル・クリントン政権のようにブッシュ政権にも彼の「太陽政策」を支持するよう説き付ける考えであるとされている。なお、金大統領は任期中、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日(キ厶・ジョンイル)総書記と「平和宣言」を作成して発表する腹案に対するブッシュ大統領の支持を訴える考えであるとの報道もある。

しかし、金大統領の南北間「平和宣言」の構想には、もしそれが事実であれば、真心から平和を念願している大勢の国民に不安感を与える要素が潜んでいる。不安とは、金総書記が舵を取っている北朝鮮が、果たして「平和宣言」に合意し、合意を移行し得る態勢を整えていることが検証され、確認済みであるかどうかという点だ。これと関連して我々に不安感を与えているのは朝鮮半島の安保情勢、特に北朝鮮の軍事力と軍事的意図について韓米両国間に浮彫りになりつつある深刻な見解の食い違いだ。

最近、筆者が駐韓米軍の情報当局者から聞いたところによると、北朝鮮の軍事力は最近一層攻撃的に展開されるとともに増強されている。彼らによると、これまで18ヶ月間、軍事境界線の北側の直後方へと前進展開された北朝鮮軍の軍事力は5%、火力は25%増強され、平壌(ピョンヤン)-元山(ウォンサン)線と軍事境界線の狭間に配置された北朝鮮の軍事力が全体軍事力の60%から70%へと増強された。なお、タンクの生産が再開され、北朝鮮軍の軍事訓練も従来に比べ60%も増加された。特に、1999〜2000年の冬季軍事機動訓練は1軍団が動員され、3万名余の兵力が投入された類のない大規模の訓練だった。

さらに我々に心配を呼び覚ますのは、航空写真の判読結果だ。北朝鮮が実戦に配置している各種の地対地誘導弾の配置角度と弾道などを計算した結果、これら誘導弾が韓国の主要軍事および民間施設を1つ1つターゲットにしている事実だ。米軍の情報当局者らは、「こうした事実は北朝鮮軍が防御ではなく攻撃を目的に布陣されていることを示す明らかな証拠だ」とし、これに対する韓国側の無関心を懸念した。が、このような米軍側の憂慮にもかかわらず、韓米連合司令部側はうんともすんともせずに黙ったままだという。

ここで我々が注目すべきものは、北朝鮮の軍事力に関する情報収集能力の問題だ。即ち、我々は正確性の足りない限られた人的情報収集能力しか持ち備えておらず、先端装備による科学的な情報収集能力は米軍が独占保有している事実だ。にもかかわらず、我々が米軍側が提起する憂慮に対して黙ったまま一貫できるかどうかが問題の核心だ。どうやらアメリカへ向かう金大統領は、朝鮮半島の安保状況と関連し、米国側から提起されると見られる様々な質問と疑問に対して万全を期さなければならないようだ。